青春時代!
「霞」む恋心
「〜っ....」
私、宮崎霞は
人生初めてドキドキしています。
人に。
男の人に。
「霞さん、返事考えてくれました?」
「....錦織、給食のときくらい黙らない?」
ニコニコしながら頬杖をつく錦織。
「お試しなんだから、いいじゃないですか!」
反対側では 牛乳ビンを空けながら、雪ちゃんが笑う
「ほんと、錦織好きだよね
霞ちゃんのこと!」
「おう!」
「....牛乳飲むからあっち向いてて」
「分かりましたぁ....。」
なんで、敬語なんだろう。本当。
雪ちゃんには普通の言葉なのに
なんか
特別扱い、ってより
差別 みたいに感じてしまう。
「霞さん、今日の放課後暇ですか?」
「委員会でしょ
もうすぐ体育祭」
「あぁ....そうでした。体育祭....。」
はぁ、とため息
「嫌なの?あからさまに体育祭好きそうな顔してるけど。」
「顔で決めないでくださいよ!?
だって俺、1000m走出るんですよ....。
長距離....。」
「え、陸上部でしょ....」
「得意 と 好き は違います!!!!
霞さんが応援してくれるなら頑張ります!」
笑顔 が本当にキラキラしてるな
「応援はするよ
だって同じクラスじゃん」
「違いますよ〜。個人的に!」
「嫌」
「けち....。」
ドキッ
プーっと膨らます頬がすごい可愛い。
「....ま、がんば」
「はいっっっ!!!!」
棒読みのセリフでも、こんなに喜んでくれるんだ....。
ちょっとなら、応援してあげても、いいかな。
「....委員会、昼休みもあるから」
「あ、そうでしたね!」
「....行くよ」
「え、一緒にいいんですか!?」
「....嫌ならいいけど」
「行きます!!!牛乳あと2本飲んできます!!」
単純だな....。
フッ
「霞ちゃん、笑ってるなんて珍しい!」
「そ、そんなことないよ!」
雪ちゃんに不意打ちで言われて、驚いた
「錦織と付き合えばいいのに!
お似合いだよ?」
「〜....良く分からないんだよね....恋愛」