青春時代!



「誰かのリクエスト、らしいよ?」

「リクエスト!?でも当店自慢のとか言ってなかった?」

私が霞ちゃんにいうと、


「なんか、ポロが言ってたんだけど


ここの旅館めっちゃ豪華で、タダで泊まれるのはおかしい!って。

男卓関係者がどーのっていうのも、なくて


本当はこの合宿に来てる中にこの旅館のお嬢さまか御曹司がいるんじゃないかって」


「ありえなくはないけど....。

マネージャー部はまず違うし、

男卓も違うわけでしょ?そしたら....」


うーん、とみんなで考えていながらも

手は動かす。


「二宮っぽくない?おぼっちゃまっぽい!」

ここちゃんの言葉に、

「いやぁ、ないでしょ!

愛が選ぶ前に俺らも行かしてって言ったの二宮らしいし。」


雷は返す




「つまり、レモンパイが好きな人なんでしょ?

ここの御曹司かお嬢さまは。」


霞ちゃんが戸棚を開けながら言う


「レ....モンパイ。」




雷が何か不安そうに呟いた


とたん、


ピピーっ



「あ、できたみたい!」






レモンのみずみずしい香りが、今まで以上に香った



< 311 / 389 >

この作品をシェア

pagetop