夏が暑いわけ
着いたところは公園だった。
「座って。」
祐也はベンチの上の砂を払って
私に座るように指示した。
「う、うん。」
「あのさ、セイラ。」
「なに?」
「俺さ、セイラののとが…」
少し間が空いたように感じた。
「セイラのことが好きなんだ。」
「え…」
「セイラが、セイラが俺のこと
好きとかそう言うの
じゃないならいんだ。
あ、それと、
それならそれで心配しないで。
ちゃんと今まで通り、
友達でいたいから。」
「うん…」
これは犯罪になるのかな。
私は、私は祐也のことを
好きになってはいけないのかな。
でも私、自分の心には嘘つけないよ。
正しいのかどうかわからないけど。
でも、私は祐也のことが好きなんだ。
犯罪でもなんでもいい。
祐也のことを
好きでいられるならそれで…
「返事はいつで「私、祐也が好き」」
「「………………」」
「え、」
祐也が先に口を開いた。
「それって本当?」
「うん。本当。私は祐也が好き。」
とうとう言ってしまった。
「俺と…付き合ってくれるってこと?」
「うん…そうかな。」