初恋の絵本
ごめんね……晴太。
「彰吾……ごめん」
君を好きって気付けなくて。
君を振ってしまって。
私は君の大切さに気付ききれなかった。
「ううん。なんでもない」
でもね。今は何も言わない。
私は彰吾にすがらない。
今は甘えない。
彰吾はもう。私を好きじゃないかもしれないから。
私は待ってみる。
今度は本当の恋を。
じっくりじっくり。
君を想うの。
そしていつか、伝えるから。
だから。
私を好きになってね。
彰吾。
晴太。
私、ちゃんと出来るかな?
あなたは多分もう二度と
私の前には現れないよね?