初恋の絵本
ただいま
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想いが通じ合って。
気づけば夕方。
私、どんだけ寝てたの?
そろそろ下校時間が迫ってきたので。
手をつないで学校を出る。
なんかすごいドキドキする。
幸せ。
そんな風に感じたのは、久しぶりの気がした。
「これからどうする?」
「とりあえず彰吾の家に行きたい」
「ダメだ」
「なんで?」
「なんでもだ。まずお前、付き合って直ぐに彼氏の家に行きたいとかありえないから」
「ただ、ご飯食べたいだけですう」
「それでも却下する」
「ええー」
こんなやり取りも懐かしい。
恋人になっても変わらないんだな。
と感じる。
道を歩いていれば。
自然と彰吾の家の目の前に。
ーーーガチャ。
「ただいまー」
ああ。懐かしい。
久々に来たな。
「勝手に入るな。それに俺の家だ」
「じゃ、おかえりー」
「そういう意味じゃねえ」
「もー。なんて言えばいいの」
「お邪魔しますとか言えよ」
「お邪魔しまーす」
「ソファにくつろぎながら言っても遅いんだよ」
真っ赤なソファに寝そべりながら
テレビをつけた。
「前にもこんなことなかったか?」
「あったね。同じたね」
そう言って笑い合えるのが幸せ。
「でも、まあ、心実。おかえり」
そう言って腕を広げたあなたに。
「ただいま」
そう言って抱きついた。
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