初恋の絵本
「俺、そろそろ行くわ」
「うん」
「……昼休みって、いつもここにいんの?」
「そうだね。言われてみれば、よくいるかも」
「なら、明日も待ってる!」
「え?」
「んじゃ」
振り向かず、
ひらひら手を振って去るハル。
どんな顔をしてたかは見えなかった。
明日もって、どういう意味なんだろう。
言葉通り、ここで
待っていればいいのかな?
ハルがいなくなったので、
私も廊下を後にする。
放課後は、話せないけど
ハルをずっと見ることができる。
お昼休みは、話せるけど時間が少ない。