意地悪くんと×××
[龍吾side]

今日から咲、俺のところで暮らすことになった。

咲との出会いは1年の頃お互い物を貸しあったことだった。

俺は背が小さくて可愛いけどあまり笑わない咲がだんだん気のなっていた。
だから廊下ですれ違う度にちょっかいをかけた。
楽しそうに笑ってくれる咲を見て、俺は気がついた。
咲のことが好きだ。
それから2年の今になるまでずっとちょっかいをかけていた。

咲は自分では気づいていないが…あいつはモテる。
今日も可愛いだの、彼女にしたいだの時々耳にする。

うぜぇ。見んな。
でも、咲は自分をいらない子だと思っている。

親もひどいと思う。
引き取ったくせに面倒をみない。
逆にアザをつくるほど傷つけていた。

おかしいだろ…?
だから俺は咲を守りたくて俺のところで暮らすことを話した。

家の前で待っていると荷物を持って出てきた咲は俺が見たことのないくらい、暗い顔をしていた。
家ではこんな顔をしていたんだと思うと何も気づいてやれてなかった自分に腹が立った。
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