意地悪くんと×××
体育館は時々静かだけど今日は男子がバスケをしに来て、とても賑やかだった。

私も…バレーしたい…

でも、できない。

だってバレーをするといつも小さい時から私をいじめた浅倉詩音(あさくら しおん)がいる。

なんでいじめられていたのかはわからないけど詩音ちゃんは私より背も高くて顔も整ってるしバレーボール上手いのに…

中学でバレー部で一緒だったけど、部活のTシャツを隠されたり、私にわざとボールをさわらせなかったり。
そんなことをされて私はバレー部をやめた。

みんなは私が部活がめんどくさいからやめた。とか詩音ちゃんに負けたから。とかいろいろ言われた。

「舞〜、私がまたバレーしたらどうなるのかなぁ…」

「いいじゃん!咲はバレー上手いんだし、部活は男子しかないから入れないけど遊びとかだったら付き合うよ!」

舞も小学生までバレーをしていたから一応できる。
ちょっとやってみようかな?

私は舞とお昼休みが終わるまでバレーをした。





「咲ちゃん、またバレーするなら…あなたの大切なもの…取ってあげる。」

体育館の隅で呟かれた言葉を私は知らなかった。
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