私の兄は、パーフェクト王子!?~妹の苦悩~

だが私は、
「お兄ちゃん。
もういいわよ…反省してくれてるみたいだし」

「瑠奈!?」

「あなたのした事は、許るされないけど…あなたの気持ちは、嬉しいわ」

「ありがとう…好きになってくれて」
ニコッと笑顔で許してあげた。

人を好きになるのは、難しい。
自分が好きでも相手に好意を持ってもらえるか分からないし…上手くいかない場合もある。

それは、自分も痛いほど経験した。
だから余計彼が可哀相になっていく。

「まったく…甘い奴が…」
兄は、呆れながらも承諾してくれた。

「ありがとう…ございます。もう盗撮なんてしません」
深々と頭を下げて去って行く。

(良かった…犯人が見つかって)

これで一件落着だと思っていた。

だが、それを陰から見つめている人物が居た事は…誰も知らない。

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