私の兄は、パーフェクト王子!?~妹の苦悩~
「お待たせ。十一文寺君」
「…おう。」
ぶっきらぼうに返事をしてくる。
今日のためにママと選んだ服似合っているだろうか?
「じゃあ、行くぞ?」
そう言うとサッサと水族館に入って行ってしまう。
水族館は、やっぱり幻想的で綺麗だった。
(綺麗…)
チラッと十一文寺君を見る。
やっぱり…服変だったかな?
少しぐらい褒めてくれてもいいのに…。
ジッと水槽の方に見直すと静かに溜め息を吐いた。
少し歩くとペンギンコーナーがあった。
「うわぁ~ペンギンばかり。あ、子ペンギンも居る!!可愛い~」
ペンギン好きの私が目をキラキラさせて叫ぶ。