私の兄は、パーフェクト王子!?~妹の苦悩~
「えっ…!?
でも、お兄ちゃん…」
「いいから送って貰え。十一文寺…瑠奈を頼んだぞ」
「あぁ、言われんでも…」
フンとぶっきらぼうに答える十一文寺君。
「……?」
意味が分からなかったが、何やら
十一文寺君と2人になれるチャンスが出来てしまった。
私は、そのまま十一文寺君の送り迎え専用の車に乗せて貰う事になった。
(運転手さん付きだけど)
後ろの方で緊張で気まずくなってしまう。
何か話さなくちゃあ…でも、あんな後じゃどうしたらいいのかしら?
頭が混乱をしていると十一文寺君が
「悪かったな。せっかくの水族館なのに…嫌な思いさせて」
そう言って謝ってくれた。
十一文寺君…
「ううん。色々あったけど私は、行けて良かったと思ってる。十一文寺君と一緒だったし」
笑顔で気持ちを伝える。