私の兄は、パーフェクト王子!?~妹の苦悩~
「ハァッ…やっぱりか…」
溜め息混じりに言うパパ。
えぇ、それだけ!?
普通もっと驚くでしょ?
「パパそれだけなの?ママ妊娠してるのよ?」
「あぁ、何となく分かっていた。
七海の不安定な態度がお前らを妊娠してる時と一緒だったし、最近食欲が無いみたいだったからな」
「もしやと思ったから、黙っておいたのに…お前ときたら」
ブツブツと文句を言う。
えぇっ!?
「じゃあ…私のために…?」
「当たり前だろ。
大事な妻とお腹の子に何かあったらどうするんだ!」
「…蓮先輩…ごめんなさい」
ポロポロと泣き出すママ。
「気にするな。
それより…何も無くて良かった」
そう言いながらギュッと抱き締めるパパ。
私と兄は、それを黙って見ていた。
呆れるなら嬉しいやらで…