私の兄は、パーフェクト王子!?~妹の苦悩~
「大丈夫。
あの…ごめんなさい。せっかくの設定ぶち壊して…」
せっかく兄のためにお見合いを計画したのに自分のせいでダメにしてしまった。
これじゃあ、意味が無いじゃない。
だが兄は、
「気にするな。どちらにしろお前のためで自分のためじゃない」
「…えっ?」
驚いて見ると兄は、静かに微笑む。
「まぁ、早く寝て治すんだな。
元気の無いお前じゃつまらん」
頭をポンポンと叩くと部屋を出て行ってしまう。
「……。」
兄は、私のためにお見合いをする事を引き受けてくれたんだ…?
そりゃあ、強引に頼んだけど
ただうるさいから引き受けてくれたのだろうと思っていた。
その言葉に何だか嬉しくなる。
私は、静かに笑みを零した。