~これが私の生きる意味~




「大丈夫だ」
「安心しろ」
「俺が守ってやる」




抱きしめてくる男の人は、何度も頭上から優しい言葉を投げかけてきた。





暫くの間、抱きしめられていたのだが、彼の優しい口調に不思議と安心感が芽生え、震えも落ち着いた。







―――この人は大丈夫だ。何もしない。そう思った





「杏里」




抱きしめながら私の名前を呼ぶ男の人。
もしかしたら私が忘れてしまっているだけで、知り合いなのかもしれない。
< 27 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop