~これが私の生きる意味~



「ほら、こっち来い」



ベッドがある部屋から出て、リビングらしきところに連れられ、ソファに座らされた。この部屋もまたシンプルで余計なものが何もない。



ただ、リビングのテーブルには書類やパソコンがあって、ここで仕事をしていたんだと理解した。



「これ、飲め」


私を座らせた後、一旦キッチンに向かった彼から手渡されたのは、ペットボトルのお茶。



『…ありがとうございます』




お礼を言って、飲んだ。
体中にしみわたり、そのお茶は今まで飲んだ中で一番美味しく感じた。



昨日から飲まず、食わずだった私。
食欲は無いのだが、喉は乾いていた。






―――生きてる。そう実感した瞬間だった
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