~これが私の生きる意味~
彼は、私を優しい目で見つめ口を開いた。
「俺は、柏木 涼(かしわぎ りょう)だ。涼と呼べ。」
『……涼さん…?』
「涼だ」
絶対年上だよね…?それなのに、呼び捨てでいいのだろうか?
「…りょ、りょう…」
何だか恥ずかしく、視線を彷徨わせながらも、何とか名前を呼べば
「それでいい」
と頭をクシャリと撫でた。
さっきから思っていた事だが、子供扱いされているのだろうか?実際、まだ未成年だから子供なのだけど…。
涼の顔をチラリと見れば、満足そうに微笑んでいた。