赤い流れ星3
*
「ごめんね…
今、兄さん達出掛けたから、もう大丈夫。
あ、良かったら、今夜一緒にごはんたべませんか?
この前のファミレスで…」
どうされたんだろうって心配していたら、すぐにまた美幸さんから電話があった。
「え…えぇ、良いですよ。
何時にしますか?
でも、お家で食べなくて…あぁ、今夜は皆さんおでかけなんですね?」
「うん、マイケルさんはデート、兄さんとアッシュさんは合コンなんだって。」
「え……」
美幸さんのなにげない一言が、私の胸をちくりと刺した。
「男の人って、みんなああなのかな。
いや、特にあの三人はモテるからかもしれないけど、遊びまくりだよ。
二人は若いから仕方ないとして、兄さんなんてもう世間では立派なおやじだよ。
それなのに、さっきも『今夜は帰って来ないかもしれない』なんて盛りあがっちゃって…
妹とはいえ、デリカシーがなさすぎだよね。
あ…兄さんのお父さんはなんだか遊び好きでだらしない人だったらしいんだけど、兄さんはきっとそのお父さんの血を引いたんだね。」
「美幸さん、それは少し言い過ぎですよ。」
「え……?そ、そうだね。
確かに、兄さんは仕事はすごく真面目だし…
うん……今のは言い過ぎだった。
三人共、職場では別人みたいに真面目に働いてるからね。
きっと、女好きなのもそういうのの反動なのかもしれないね。
あ、それで、待ち合わせは何時にする?」
「え…あぁ、そうですね…」
それからの会話は上の空だった。
電話を切ってからもなにも手につかなくて……
馬鹿みたいだけど…青木さんが合コンに出掛けられたというその事実が、重く胸にのしかかっていた。
青木さんが何をなさろうが、それは青木さんの自由で…
そもそも、私には何の希望もないのに…
そんなこともとっくにわかってて、青木さんのことは諦めた筈なのに、それでも、こんなに動揺してしまう…
スマホのカバーに目がいくと、うるうると瞳が潤んでくるのを感じた。
(気分を切り換えなきゃ!
青木さんのことばかり考えてちゃだめだわ…)
私は無理に自分を奮い立たせ、美幸さんとの待ち合わせまでに家事をすませてしまうことにした。
「ごめんね…
今、兄さん達出掛けたから、もう大丈夫。
あ、良かったら、今夜一緒にごはんたべませんか?
この前のファミレスで…」
どうされたんだろうって心配していたら、すぐにまた美幸さんから電話があった。
「え…えぇ、良いですよ。
何時にしますか?
でも、お家で食べなくて…あぁ、今夜は皆さんおでかけなんですね?」
「うん、マイケルさんはデート、兄さんとアッシュさんは合コンなんだって。」
「え……」
美幸さんのなにげない一言が、私の胸をちくりと刺した。
「男の人って、みんなああなのかな。
いや、特にあの三人はモテるからかもしれないけど、遊びまくりだよ。
二人は若いから仕方ないとして、兄さんなんてもう世間では立派なおやじだよ。
それなのに、さっきも『今夜は帰って来ないかもしれない』なんて盛りあがっちゃって…
妹とはいえ、デリカシーがなさすぎだよね。
あ…兄さんのお父さんはなんだか遊び好きでだらしない人だったらしいんだけど、兄さんはきっとそのお父さんの血を引いたんだね。」
「美幸さん、それは少し言い過ぎですよ。」
「え……?そ、そうだね。
確かに、兄さんは仕事はすごく真面目だし…
うん……今のは言い過ぎだった。
三人共、職場では別人みたいに真面目に働いてるからね。
きっと、女好きなのもそういうのの反動なのかもしれないね。
あ、それで、待ち合わせは何時にする?」
「え…あぁ、そうですね…」
それからの会話は上の空だった。
電話を切ってからもなにも手につかなくて……
馬鹿みたいだけど…青木さんが合コンに出掛けられたというその事実が、重く胸にのしかかっていた。
青木さんが何をなさろうが、それは青木さんの自由で…
そもそも、私には何の希望もないのに…
そんなこともとっくにわかってて、青木さんのことは諦めた筈なのに、それでも、こんなに動揺してしまう…
スマホのカバーに目がいくと、うるうると瞳が潤んでくるのを感じた。
(気分を切り換えなきゃ!
青木さんのことばかり考えてちゃだめだわ…)
私は無理に自分を奮い立たせ、美幸さんとの待ち合わせまでに家事をすませてしまうことにした。