赤い流れ星3
「な、なんと……それではおまえさんが……」
私は、熱を込めて話した。
青木さんと知り合って、小説のキャラのシュウさんが赤い流星の奇蹟によってこっちに来られたことをお聞きし、美幸さんの消息が知りたいと相談されて、だめもとで美幸さんの小説の続きを書いたこと、そして、そこで小説を通して知った数々の出来事を……
KEN-Gさんはただ黙って私の話を聞いて下さり、長い話が終わった時…KEN-Gさんはひどく驚かれたような顔でそう言われた。
だけど、その言葉の意味はいまひとつはっきりしなかった。
「おまえさんが」とはどういうことなんだろう?
「KEN-Gさん、あらためてお聞きしますが…
あなたは本当に美幸さんが書かれたあの小説に登場されていた賢者さんなんですか?」
「いかにも、その通りじゃ。」
その言葉に嘘は感じられなかった。
私自身、シュウさんに会って以来、そのことは確信していたけれど……KEN-Gさんご本人もそれをお認めになったというのに、それでも、どこか夢みたいな気がする。
だって、目の前のKEN-Gさんはどこからどう見ても本物の人間なんだもの。
私は思わずKEN-Gさんの手に触れた。
「どうしたんじゃ?」
「あ…す、すみません。」
その手には温もりもあれば、感触も普通の人と変わらない。
「……わしは幻なんかじゃありゃせんぞ。
この世にちゃんと実在しておる。
血も通っておる。」
「KEN-Gさん……
それじゃあ、あなたは本当に賢者さんで、あの物語は本当にあったことなんですね!?」
「あぁ、その通りじゃ。」
KEN-Gさんは、力強くそう言ってゆっくりと頷かれた。
なんだか、全身の力が一気に抜けてしまったような気がした。
今まで、なるべく考えないようにしてたけど、最近、私の周りで起こった出来事は本当はとても怖いことで……
だって、五年間の出来事が替わっていたんだもの。
美幸さんがシュウさんと会われて、シュウさんのために小説の世界に行かれて、そして、今度はシュウさんが大切な記憶と引き換えにひかりさんを元の世界に返して…
ありえない話だ……
そして、そのことを知ってるのは私一人で、そんなこと等なかった状態で時は進んでる。
だから、私は頭がおかしくなったんじゃないかと、内心とても不安で心細かった。
誰にも言えなくて、誰にも相談出来なくて、その不安を一人で抱えるしかなくて……
「……ど、どうしたんじゃ!?」
涙が止まらなかった。
KEN-Gさんに私の知ってることは夢でも幻でもないと証明していただいて、安堵の涙が止まらなかった。
私は、熱を込めて話した。
青木さんと知り合って、小説のキャラのシュウさんが赤い流星の奇蹟によってこっちに来られたことをお聞きし、美幸さんの消息が知りたいと相談されて、だめもとで美幸さんの小説の続きを書いたこと、そして、そこで小説を通して知った数々の出来事を……
KEN-Gさんはただ黙って私の話を聞いて下さり、長い話が終わった時…KEN-Gさんはひどく驚かれたような顔でそう言われた。
だけど、その言葉の意味はいまひとつはっきりしなかった。
「おまえさんが」とはどういうことなんだろう?
「KEN-Gさん、あらためてお聞きしますが…
あなたは本当に美幸さんが書かれたあの小説に登場されていた賢者さんなんですか?」
「いかにも、その通りじゃ。」
その言葉に嘘は感じられなかった。
私自身、シュウさんに会って以来、そのことは確信していたけれど……KEN-Gさんご本人もそれをお認めになったというのに、それでも、どこか夢みたいな気がする。
だって、目の前のKEN-Gさんはどこからどう見ても本物の人間なんだもの。
私は思わずKEN-Gさんの手に触れた。
「どうしたんじゃ?」
「あ…す、すみません。」
その手には温もりもあれば、感触も普通の人と変わらない。
「……わしは幻なんかじゃありゃせんぞ。
この世にちゃんと実在しておる。
血も通っておる。」
「KEN-Gさん……
それじゃあ、あなたは本当に賢者さんで、あの物語は本当にあったことなんですね!?」
「あぁ、その通りじゃ。」
KEN-Gさんは、力強くそう言ってゆっくりと頷かれた。
なんだか、全身の力が一気に抜けてしまったような気がした。
今まで、なるべく考えないようにしてたけど、最近、私の周りで起こった出来事は本当はとても怖いことで……
だって、五年間の出来事が替わっていたんだもの。
美幸さんがシュウさんと会われて、シュウさんのために小説の世界に行かれて、そして、今度はシュウさんが大切な記憶と引き換えにひかりさんを元の世界に返して…
ありえない話だ……
そして、そのことを知ってるのは私一人で、そんなこと等なかった状態で時は進んでる。
だから、私は頭がおかしくなったんじゃないかと、内心とても不安で心細かった。
誰にも言えなくて、誰にも相談出来なくて、その不安を一人で抱えるしかなくて……
「……ど、どうしたんじゃ!?」
涙が止まらなかった。
KEN-Gさんに私の知ってることは夢でも幻でもないと証明していただいて、安堵の涙が止まらなかった。