赤い流れ星3
*
「野々村さん、美幸~!
ここじゃ、ここじゃ!」
「あ、おじいさ~ん!」
KENーGさんの行動力には、本当に驚かされてしまう。
服装のことで相談のメールを送ったら、しばらくして電話がかかって来て、KEN-Gさんの持ってらっしゃるビルの一つにとても優秀な美容師さんがいらっしゃるとのこと。
KEN-Gさんは、早速、その人に時間を取ってもらったらしく、仕事が終わったら美幸さんを連れて来てくれとのことだった。
「髪型というのは重要じゃからな。
髪型によって、似合う服も変わって来る。
じゃから、まずは髪からじゃ。
それで、美幸にはカットモデルをしてもらうということにしておくから、話をあわせておくれ。
またお金のことで心配されてはかなわんからのう。」
「はい、わかりました。
では、そのように…」
私は、美幸さんにそのことをメールして、美幸さんの仕事が終わる頃、駅前の広場で待ち合わせた。
「でも、ラッキーだね!
カットモデルだなんて…美容院って高いもんねぇ!」
美幸さんは私の言ったことを少しも疑われてはいないようで、ほっとした。
「そうですね。
KEN-Gさんのおかげですね。
きっと可愛くなりますよ。」
「だめだよ…髪型は可愛くなっても、顔がこれじゃあね…」
「そんなことないですよ。
美幸さんは、けっこう美人さんだと思いますよ。」
「無理しなくて良いよ。
私は父さん似だから、ブスなの。
……兄さんとも全然似てないでしょう?」
「男性と女性だから、似てないように思われるだけですよ。」
そうは言ったものの…確かに、美幸さんと青木さんは似てらっしゃらない。
美幸さんはお父さん似で、青木さんはお母さん似ということだけど、顔だけじゃなくて、体型や雰囲気のようなものもずいぶん違う。
だから、兄妹と言われなければ、なかなかそうとは気付かれないと思う。
そういえば、会社では美幸さんは青木さんの遠縁の者だということになっているらしい。
妹だというと、他の社員が気を遣うからだと青木さんはおっしゃっていたけれど、美幸さんは自分がブスだから恥ずかしくて言わないんだっておっしゃってた。
でも、美幸さんは決してブスと言うわけではなくて…要するに、私と同じで少しもかまってないからそんな風に思われてるだけだと思う。
ちゃんとお化粧でもしたら、きっと可愛くなられると思うのだけど…
「野々村さん、美幸~!
ここじゃ、ここじゃ!」
「あ、おじいさ~ん!」
KENーGさんの行動力には、本当に驚かされてしまう。
服装のことで相談のメールを送ったら、しばらくして電話がかかって来て、KEN-Gさんの持ってらっしゃるビルの一つにとても優秀な美容師さんがいらっしゃるとのこと。
KEN-Gさんは、早速、その人に時間を取ってもらったらしく、仕事が終わったら美幸さんを連れて来てくれとのことだった。
「髪型というのは重要じゃからな。
髪型によって、似合う服も変わって来る。
じゃから、まずは髪からじゃ。
それで、美幸にはカットモデルをしてもらうということにしておくから、話をあわせておくれ。
またお金のことで心配されてはかなわんからのう。」
「はい、わかりました。
では、そのように…」
私は、美幸さんにそのことをメールして、美幸さんの仕事が終わる頃、駅前の広場で待ち合わせた。
「でも、ラッキーだね!
カットモデルだなんて…美容院って高いもんねぇ!」
美幸さんは私の言ったことを少しも疑われてはいないようで、ほっとした。
「そうですね。
KEN-Gさんのおかげですね。
きっと可愛くなりますよ。」
「だめだよ…髪型は可愛くなっても、顔がこれじゃあね…」
「そんなことないですよ。
美幸さんは、けっこう美人さんだと思いますよ。」
「無理しなくて良いよ。
私は父さん似だから、ブスなの。
……兄さんとも全然似てないでしょう?」
「男性と女性だから、似てないように思われるだけですよ。」
そうは言ったものの…確かに、美幸さんと青木さんは似てらっしゃらない。
美幸さんはお父さん似で、青木さんはお母さん似ということだけど、顔だけじゃなくて、体型や雰囲気のようなものもずいぶん違う。
だから、兄妹と言われなければ、なかなかそうとは気付かれないと思う。
そういえば、会社では美幸さんは青木さんの遠縁の者だということになっているらしい。
妹だというと、他の社員が気を遣うからだと青木さんはおっしゃっていたけれど、美幸さんは自分がブスだから恥ずかしくて言わないんだっておっしゃってた。
でも、美幸さんは決してブスと言うわけではなくて…要するに、私と同じで少しもかまってないからそんな風に思われてるだけだと思う。
ちゃんとお化粧でもしたら、きっと可愛くなられると思うのだけど…