赤い流れ星3
*
「さ、こっちじゃ。」
KEN-Gさんが、先頭に立って私達を案内して下さったのは、近くのまだ新しい感じのビルの五階だった。
「ここじゃ。」
なんだかとってもおしゃれな店構え。
一人だったら、絶対に入れない。
美幸さんもきっと私と同じようなことを感じられたんだと思う。
顔がとても緊張されていた。
「KEN-G、待ってたわよ!」
私達を出迎えてくれたのは、とってもスマートで背の高い、モデルさんみたいな女性……いや、今の声はどう考えても男性だ。
(この方…どこかで……)
「タカミー、今日はよろしく頼んだぞ。
わしの友達の美幸と野々村さんじゃ。」
「は、初めまして、青木美幸です。」
「初めまして、野々村です。」
「は~い、今日はよろしくね!」
店内はこれまたとてもゴージャスで、美容院というよりバーみたいな雰囲気だった。
お客さんはいなかったけど、スタッフさんが何人も残ってらっしゃる。
「じゃあ、美幸ちゃんはこっち。
野々村さんはこっちね。」
「い、いえ…私は……」
私が身を引くと、背中にそれを押し戻す手を感じた。
「野々村さん、あんたもカットモデルじゃよ。
さ、行って来なさい。」
「え…でも、わ、私は…あの……」
いつの間にか私も美幸さんの隣の椅子に座らされていた。
隣とはいっても、ずいぶん離れているのだけど……
さっきのタカミーさんは美幸さんの方に付かれて、私にはまたまたモデルさんのような素敵な美容師さんがついて下さって…
「あ、途中で先生と変わりますから…
お気を悪くされないで下さいね。」
「い、いえ、そんなこと、私は何も……」
髪をほどいて梳いてもらっている時に、私の脳裏を不意にある記憶が通り過ぎた。
(え……ま、まさか…)
「あ…あの…
さっきのタカミーさんって、まさか……テレビの『魔法の大変身!』に出演されている……」
「ええ、そうですよ。」
「ええーーーーーっっ!」
私がおかしな声をあげてしまったから、皆さんの視線が私の元に集まって……
で、でも…タカミーこと高見沢大輔さんは、確か、有名なカリスマ美容師だ。
あ、そういえば、最近、お店をオープンされたって聞いたような気がする。
それがここだったの!?
美幸さんはまだ気付いてらっしゃらないのかしら?
テレビは、アニメしか見ないとはおっしゃってたけど……
で、でも、どうしよう!?
そんなすごい方に髪を切っていただくなんて…
私は、緊張で身体が震え出すのを感じていた。
「さ、こっちじゃ。」
KEN-Gさんが、先頭に立って私達を案内して下さったのは、近くのまだ新しい感じのビルの五階だった。
「ここじゃ。」
なんだかとってもおしゃれな店構え。
一人だったら、絶対に入れない。
美幸さんもきっと私と同じようなことを感じられたんだと思う。
顔がとても緊張されていた。
「KEN-G、待ってたわよ!」
私達を出迎えてくれたのは、とってもスマートで背の高い、モデルさんみたいな女性……いや、今の声はどう考えても男性だ。
(この方…どこかで……)
「タカミー、今日はよろしく頼んだぞ。
わしの友達の美幸と野々村さんじゃ。」
「は、初めまして、青木美幸です。」
「初めまして、野々村です。」
「は~い、今日はよろしくね!」
店内はこれまたとてもゴージャスで、美容院というよりバーみたいな雰囲気だった。
お客さんはいなかったけど、スタッフさんが何人も残ってらっしゃる。
「じゃあ、美幸ちゃんはこっち。
野々村さんはこっちね。」
「い、いえ…私は……」
私が身を引くと、背中にそれを押し戻す手を感じた。
「野々村さん、あんたもカットモデルじゃよ。
さ、行って来なさい。」
「え…でも、わ、私は…あの……」
いつの間にか私も美幸さんの隣の椅子に座らされていた。
隣とはいっても、ずいぶん離れているのだけど……
さっきのタカミーさんは美幸さんの方に付かれて、私にはまたまたモデルさんのような素敵な美容師さんがついて下さって…
「あ、途中で先生と変わりますから…
お気を悪くされないで下さいね。」
「い、いえ、そんなこと、私は何も……」
髪をほどいて梳いてもらっている時に、私の脳裏を不意にある記憶が通り過ぎた。
(え……ま、まさか…)
「あ…あの…
さっきのタカミーさんって、まさか……テレビの『魔法の大変身!』に出演されている……」
「ええ、そうですよ。」
「ええーーーーーっっ!」
私がおかしな声をあげてしまったから、皆さんの視線が私の元に集まって……
で、でも…タカミーこと高見沢大輔さんは、確か、有名なカリスマ美容師だ。
あ、そういえば、最近、お店をオープンされたって聞いたような気がする。
それがここだったの!?
美幸さんはまだ気付いてらっしゃらないのかしら?
テレビは、アニメしか見ないとはおっしゃってたけど……
で、でも、どうしよう!?
そんなすごい方に髪を切っていただくなんて…
私は、緊張で身体が震え出すのを感じていた。