赤い流れ星3
*
「わぁお!美幸ちゃん、どうしたの!」
扉を開けた瞬間、アッシュさんが大きな声をあげ、大げさに両手を広げて目を丸くした。
「アッシュさん、声が大きいって!」
「だって……美幸ちゃん、すっごくおしゃれになったじゃない!
良いよ、すっごく良い!」
「アッシュさん、もう良いってば。」
私はこっそり自分の部屋に戻りたかったんだけど、アッシュさんが騒ぐから兄さん達にもその声は筒抜けで……
「お帰り、みゆ……
わぁ…大変身じゃない!
急に可愛くなったねぇ…」
アッシュさんもマイケルさんも大袈裟だって!
……とはいえ、二人の反応がこんなに良いってことは、私もそれなりにマシになってるってこと…?
そう思うと、やっぱりちょっと嬉しい…!
「早く、カズにも見せてあげなきゃ!」
「良いよ~
兄さんは私のことなんて、興味ないって…」
「そんなことないよ。
カズ!美幸ちゃんを見てやってよ!」
マイケルさんに手を引かれ、アッシュさんには背中を押され、私は居間に連れて行かれた。
兄さんは、ソファのいつもの場所でビールを片手に寛いでいて……私を見るなり表情が変わった。
「ね?すっごく綺麗になったでしょ?」
「え……あ、あぁ……
おまえ……どこに行ったんだ?」
「え?どこって……美容院だよ。」
兄さんがどこの美容院に行ったのかって聞いてることはわかったけど、またおじいさんのコネを使ったってバレたら怒られるかもしれないから、なんとかはぐらかされるものならはぐらかしたいと……
「どこの美容院に行ったのかって聞いてるんだ。
店の名前だ。」
……私の希望は儚く砕け散った。
「う~ん、なんだったかなぁ…
なんかね、おじいさんのビルに最近出来たお店だったよ。」
「おまえ……
また、大河内さんにお金出してもらったのか!」
「ち、違うよ!
おじいさんの知り合いでカットモデルを探してる人がいるからやってくれないかって言われて……
確かにただでやってもらったけど、だって、カットモデルだもん。
おじいさんに出してもらったわけじゃないよ!」
兄さんは小さく舌打ちをして、不機嫌な顔でビールをぐいと飲み干した。
「わぁお!美幸ちゃん、どうしたの!」
扉を開けた瞬間、アッシュさんが大きな声をあげ、大げさに両手を広げて目を丸くした。
「アッシュさん、声が大きいって!」
「だって……美幸ちゃん、すっごくおしゃれになったじゃない!
良いよ、すっごく良い!」
「アッシュさん、もう良いってば。」
私はこっそり自分の部屋に戻りたかったんだけど、アッシュさんが騒ぐから兄さん達にもその声は筒抜けで……
「お帰り、みゆ……
わぁ…大変身じゃない!
急に可愛くなったねぇ…」
アッシュさんもマイケルさんも大袈裟だって!
……とはいえ、二人の反応がこんなに良いってことは、私もそれなりにマシになってるってこと…?
そう思うと、やっぱりちょっと嬉しい…!
「早く、カズにも見せてあげなきゃ!」
「良いよ~
兄さんは私のことなんて、興味ないって…」
「そんなことないよ。
カズ!美幸ちゃんを見てやってよ!」
マイケルさんに手を引かれ、アッシュさんには背中を押され、私は居間に連れて行かれた。
兄さんは、ソファのいつもの場所でビールを片手に寛いでいて……私を見るなり表情が変わった。
「ね?すっごく綺麗になったでしょ?」
「え……あ、あぁ……
おまえ……どこに行ったんだ?」
「え?どこって……美容院だよ。」
兄さんがどこの美容院に行ったのかって聞いてることはわかったけど、またおじいさんのコネを使ったってバレたら怒られるかもしれないから、なんとかはぐらかされるものならはぐらかしたいと……
「どこの美容院に行ったのかって聞いてるんだ。
店の名前だ。」
……私の希望は儚く砕け散った。
「う~ん、なんだったかなぁ…
なんかね、おじいさんのビルに最近出来たお店だったよ。」
「おまえ……
また、大河内さんにお金出してもらったのか!」
「ち、違うよ!
おじいさんの知り合いでカットモデルを探してる人がいるからやってくれないかって言われて……
確かにただでやってもらったけど、だって、カットモデルだもん。
おじいさんに出してもらったわけじゃないよ!」
兄さんは小さく舌打ちをして、不機嫌な顔でビールをぐいと飲み干した。