赤い流れ星3
side 野々村美咲




「あ……わ……わ……」



アッシュさんから届いた画像は、昨日行ったばかりのタカミーさんのお店の画像で、メールの本文には「カズのブログ用の画像です。詳しくは後でカズがメールします。」と、だけあった。
なぜだかはわからないけど、今日、青木さん達はタカミーさんのお店に行かれたことは間違いない。
お店の入口や中の様子、さらには、普通なら滅多に見ることの出来ないスタッフルームやタカミーさんの商売道具…そんな画像が何枚も送られて来て、そして、最後の方になって青木さんの画像が……
それを見た時、私はあまりに恥ずかしくて、思わず画面から目を逸らしてしまった。
だって……すっごく素敵なんだもの!
今までももちろん素敵だったけど、なんていうのかさらに磨きがかかったっていうのか、男らしさが増したっていうか、ワイルドになられたっていうのか……
しかも、その視線はまっすぐにカメラの方を向いているから、なんだか青木さんがそこにいて私を見つめられてるような錯覚に陥って……
私は、またそうーっと画面に目を映し、その画像をもう一度見た。



あぁーーー!素敵!



顔が熱くなるのを感じ、私は恥ずかしくてたまらなくなって慌てて次の画像を開いた。
次にあったのは、タカミーさんと青木さんの2ショットだった。
息がかかるほど密着して顔を並べる二人は、まるで美男美女のカップルみたい。
不意に込み上げる複雑なこの想いは、まさか……ジェラシー…!?
タカミーさんは男性なんだから、そんなことを考えるのはおかしいとわかっていながら、あまりにお似合いだから、おかしな気分になってしまう。
もしかしたら、青木さんは以前からタカミーさんとお知り合いだったのかしら?
それとも、たまたまお店に行って息投合?
とにかく、もう少ししたらきっと青木さんからメールが来る筈。
最近はお忙しいのか、青木さんからはあまりメールもなかったから、そう考えるだけで私の胸は高鳴った。
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