赤い流れ星3
(ま、いいや……)



この人達はある意味普通の人とは違うんだ。
私みたいな一般人に理解出来ないのも当たり前。
そういえば、ここに来る時だって私は一瞬ビビったもんだ。
だって、ここには私と年の変わらない二人の男性が同居してるんだもん。
しかも、外国人。
母さん達にはいまだそのことは伏せてある。言える筈ないよね。
だって…普通なら心配するよね?
そんな所に年頃の妹を住ませるなんて……
間違いでもあったらどうするつもりなんだろう?って思ったけど、私はここに来る以外他に行くとこなかったし、最初はかなり警戒してた。
でも、そのうちにアッシュさん達にとって、私はアウト・オブ・眼中なんだってことがはっきりわかってきてそういう心配はしなくなったけど、それはそれでまた悲しい話でもあるよね…
あ~あ…私って……



そんなことより、今はシュウさんのお店に行く事でも考えて、私は私で楽しまなくっちゃ。
野々村さんみたいには無理だろうけど、タカミーさんにお化粧してもらったら、私も少しはマシになれるかな?
あ、そうだ。
今週はおやつも控えておこう。
少しは気合い入れてダイエットも頑張らなきゃ!



「美幸、ぼーっとしてないで早く食べろ。」

「え…あ、は、はい。」



早速、叱られた…
ちょっと考え事するくらい良いじゃないのよ。
昨夜は、自分だってぼーっとしてたくせに……
あ……そっか……やっぱり、兄さん、あの人のことを心配はしてたんだ。
本当に強がり仮面なんだから。
あぁ…なるほど。兄さんがなかなか結婚出来ないのはこういう性格のせいなのかもしれないね。
自分では自由人を気取ってるけど、実際の所はいつも女の人の方から愛想をつかされてるのかもしれないよ。
元々、ちょっと変わった人だもん。
片意地っていうのか意固地っていうか…あれ?片意地と意固地って同じ意味だっけ?



「美幸!また止まってる!」

「は、はいっ!」



驚くと一際良い返事が飛び出てしまう。
毎朝のことだから、マイケルさんも最近はあんまりかばってくれなくなった。
今も、薄ら笑いを浮かべるだけで……
あ~あ…なんだか孤独な気分……
< 198 / 761 >

この作品をシェア

pagetop