赤い流れ星3
「本当だよ。
この間はすっごく楽しかったし、またひかりちゃんとアニメソング歌いたいなぁって思ってさ。
あ、そうだ、ひかりちゃん…エメラルドフォレストが、今度DVD化されるの知ってる!?」
「えーーーっ!うっそー!
全然知らなかった!
エメラルドフォレストかぁ…懐かしい……
私、あのアニメ、大好きだったんだ!
テーマソングも哀愁があって良い歌だったよね。
あ、純平君!今度『森の道標』一緒に歌おうよ!」
「良いね!僕もあの曲大好き!
まるで森の中にいるような気分になるよね。
ひかりちゃんがエルフの方のパート歌ってね!僕、ガリアーノの所歌うから!」
「うんうん!」
あぁ、なんだかすっごく楽しい…!
純平君とは本当に趣味が合うっていうか、なんていうか……
営業だとわかっていても、考えるだけでわくわくしてくる。
「あ、そうそう。
近々、またおじいさんと野々村さんとでお店に行く予定なんだ。」
「本当に?楽しみだなぁ…
来る日が決まったら教えてね!」
「うん!あ、今度はね…多分、もう一人一緒に行くと思う。」
「そうなの?ひかりちゃんの友達?」
「う~ん…そうじゃないんだけど……」
タカミーさんのことを言おうかどうしようかって少し迷ってたら、電話の向こう側から、純平君を呼ぶ声が聞こえた。
「あ、ごめんね。
お客さんが入ったみたい。」
「ううん、こっちこそ……」
「ね、ひかりちゃん…またメールでも電話でも良いからちょうだいね。
僕、待ってるから……」
「う、うん!」
「じゃあ、楽しみに待ってるね!」
つーつーという音に名残惜しさを感じながら、私は静かに通話ボタンを押し込んだ。
「……純平さんからだったんですか?」
「え…う、うん。」
「純平さんからはよくかかってくるんですか?」
「まさか……かかってきたのは今日が初めてだよ。
営業も大変だよね。」
わざと落ち着き払った声を出して私はそう言ったけど、本当はとってもドキドキしてた。
「僕、待ってるから……」
純平君の言葉が頭から離れない。
そんなこと言われたの、初めてなんだもん。
あんなの営業。
お店に来て欲しいからそう言っただけ。
私だけにじゃなくて、誰にでも言ってる事だって、想像はついてるけど、それなのに、嬉しくてたまらない……
あぁ、私って馬鹿だ……
私が大金持ちのお嬢様なら、絶対に純平君に貢いでるところだね。
(きっと、これがホストの魔法なんだ……)
この間はすっごく楽しかったし、またひかりちゃんとアニメソング歌いたいなぁって思ってさ。
あ、そうだ、ひかりちゃん…エメラルドフォレストが、今度DVD化されるの知ってる!?」
「えーーーっ!うっそー!
全然知らなかった!
エメラルドフォレストかぁ…懐かしい……
私、あのアニメ、大好きだったんだ!
テーマソングも哀愁があって良い歌だったよね。
あ、純平君!今度『森の道標』一緒に歌おうよ!」
「良いね!僕もあの曲大好き!
まるで森の中にいるような気分になるよね。
ひかりちゃんがエルフの方のパート歌ってね!僕、ガリアーノの所歌うから!」
「うんうん!」
あぁ、なんだかすっごく楽しい…!
純平君とは本当に趣味が合うっていうか、なんていうか……
営業だとわかっていても、考えるだけでわくわくしてくる。
「あ、そうそう。
近々、またおじいさんと野々村さんとでお店に行く予定なんだ。」
「本当に?楽しみだなぁ…
来る日が決まったら教えてね!」
「うん!あ、今度はね…多分、もう一人一緒に行くと思う。」
「そうなの?ひかりちゃんの友達?」
「う~ん…そうじゃないんだけど……」
タカミーさんのことを言おうかどうしようかって少し迷ってたら、電話の向こう側から、純平君を呼ぶ声が聞こえた。
「あ、ごめんね。
お客さんが入ったみたい。」
「ううん、こっちこそ……」
「ね、ひかりちゃん…またメールでも電話でも良いからちょうだいね。
僕、待ってるから……」
「う、うん!」
「じゃあ、楽しみに待ってるね!」
つーつーという音に名残惜しさを感じながら、私は静かに通話ボタンを押し込んだ。
「……純平さんからだったんですか?」
「え…う、うん。」
「純平さんからはよくかかってくるんですか?」
「まさか……かかってきたのは今日が初めてだよ。
営業も大変だよね。」
わざと落ち着き払った声を出して私はそう言ったけど、本当はとってもドキドキしてた。
「僕、待ってるから……」
純平君の言葉が頭から離れない。
そんなこと言われたの、初めてなんだもん。
あんなの営業。
お店に来て欲しいからそう言っただけ。
私だけにじゃなくて、誰にでも言ってる事だって、想像はついてるけど、それなのに、嬉しくてたまらない……
あぁ、私って馬鹿だ……
私が大金持ちのお嬢様なら、絶対に純平君に貢いでるところだね。
(きっと、これがホストの魔法なんだ……)