赤い流れ星3
*
「わっ!もうこんな時間!」
楽しい時間っていうのは、本当に進むのが早い。
ふと見上げた時計の針は、そろそろ0時になろうとしてて……
今日は野々村さんと食事って言ってあるだけに、この時間はやばい。
「なんじゃ、ひかり…
今夜は急いどるんか?」
「急いでるってわけじゃないんだけど……ちょっとね。
あ、みんなはまだ大丈夫でしょ?
私だけ帰るから……」
「えぇぇ…そうなの?」
純平君が残念そうな声を出して、私をみつめた。
気のせいかもしれないけど……今日は何曲もデュエットして、純平君とは前よりもずっと仲良くなれたような気がする。
って、やっぱりそんなの思いこみ?
「今日はどうもありがとう。
お先に失礼します。」
「じゃあ、僕……」
おじいさん達に軽く挨拶して、純平君が立ち上がろうとした時、なぜだかシュウさんも立ち上がった。
「ちょっと送って来ます。」
「お、おぉ、頼んだぞ。」
え……?なんでシュウさんがわざわざお見送り?
もしかして、純平君は店の外まで見送ってくれるかな?って思ったけど、なんでシュウさんが?
「じゃあ、行こうか。」
「は、はい…」
なんか緊張するなぁ……
部屋を出たシュウさんは、お店の若い子になにか耳打ちして、店を出てそしてエレベーターにまで乗りこんで……
「あ、私…一人で帰れますから。」
シュウさんは私の方をちらっと見ただけで、何も言わずにボタンを押した。
気まずい…
下に降りるまでなんてほんのわずかの時間なのに、なんだか緊張で胃が痛くなりそう……
私は、ただエレベーターの数字を目で追って……1になった時は心の底からほっとした。
「あ、ありがとうございました。」
エレベーターが開いた瞬間、私はシュウさんに頭を下げてそのままそそくさと立ち去った。
「ひっ!」
その時、私の腕をシュウさんががしっと掴んで……
「あ、あの……私、なにか……」
なに?なに?なに?
私、何もしてないよね?
シュウさんは、私の腕を掴んだまま、すたすたと歩いて……
道路の前に立ってたら、私達の目の前に黒い高級車が横付けされた。
「お待たせしました。」
若い男性が降りて来て、扉を開けてくれて…
「あ、あの…私だったら、タクシーで…」
「いいから。」
私は押しこまれるように車に乗せられた。
だ、大丈夫?
まさか、おかしな所に連れていかれたりしないよね?
「わっ!もうこんな時間!」
楽しい時間っていうのは、本当に進むのが早い。
ふと見上げた時計の針は、そろそろ0時になろうとしてて……
今日は野々村さんと食事って言ってあるだけに、この時間はやばい。
「なんじゃ、ひかり…
今夜は急いどるんか?」
「急いでるってわけじゃないんだけど……ちょっとね。
あ、みんなはまだ大丈夫でしょ?
私だけ帰るから……」
「えぇぇ…そうなの?」
純平君が残念そうな声を出して、私をみつめた。
気のせいかもしれないけど……今日は何曲もデュエットして、純平君とは前よりもずっと仲良くなれたような気がする。
って、やっぱりそんなの思いこみ?
「今日はどうもありがとう。
お先に失礼します。」
「じゃあ、僕……」
おじいさん達に軽く挨拶して、純平君が立ち上がろうとした時、なぜだかシュウさんも立ち上がった。
「ちょっと送って来ます。」
「お、おぉ、頼んだぞ。」
え……?なんでシュウさんがわざわざお見送り?
もしかして、純平君は店の外まで見送ってくれるかな?って思ったけど、なんでシュウさんが?
「じゃあ、行こうか。」
「は、はい…」
なんか緊張するなぁ……
部屋を出たシュウさんは、お店の若い子になにか耳打ちして、店を出てそしてエレベーターにまで乗りこんで……
「あ、私…一人で帰れますから。」
シュウさんは私の方をちらっと見ただけで、何も言わずにボタンを押した。
気まずい…
下に降りるまでなんてほんのわずかの時間なのに、なんだか緊張で胃が痛くなりそう……
私は、ただエレベーターの数字を目で追って……1になった時は心の底からほっとした。
「あ、ありがとうございました。」
エレベーターが開いた瞬間、私はシュウさんに頭を下げてそのままそそくさと立ち去った。
「ひっ!」
その時、私の腕をシュウさんががしっと掴んで……
「あ、あの……私、なにか……」
なに?なに?なに?
私、何もしてないよね?
シュウさんは、私の腕を掴んだまま、すたすたと歩いて……
道路の前に立ってたら、私達の目の前に黒い高級車が横付けされた。
「お待たせしました。」
若い男性が降りて来て、扉を開けてくれて…
「あ、あの…私だったら、タクシーで…」
「いいから。」
私は押しこまれるように車に乗せられた。
だ、大丈夫?
まさか、おかしな所に連れていかれたりしないよね?