赤い流れ星3
side シュウ
*
(……どうかしてる…)
俺は、なにをやってるんだ?
プライベートな名刺まで渡してしまうなんて……まともじゃない。
「シュウさん、さっきの子、誰なんですか?」
「……俺もよくは知らない。」
「え……!?
だったら、なんで…?」
良太が、驚いた顔をしてミラー越しに俺をみつめた。
それも当然だ。
あいつは…俺が気にするような相手じゃない。
そりゃあ、今日はこの前に比べたらマシだった。
努力してるのはわかるけど、俺が今まで付き合って来た女とはレベルが違う。
しかも、アニメが大好きなオタクだぞ。
良太じゃなくったって、不思議に思うさ。
「大河内さんと親しいからな。」
「あぁ……」
良太は納得したように、大きく頷いた。
そうだよな…
俺がわざわざ店を抜け出して送って行くなんて、余程の理由がなければあり得ない。
大河内さんは、店の入ってるビルのオーナーだし、大切な人だ。
その人と親しいからということ以外に、俺がこんなことをする理由はない。
だが……
それとは違うことは自分でもわかっていた。
そんなことは、誰かに頼めば良いことだ。
良太だけに送らせても良いし、ハイヤーを呼んでも良い。
なのに、俺はどうしてここまで着いて来た?
しかも、名刺まで渡すなんて……
(畜生……!)
自分で自分の気持ちがわからない。
こんな事、滅多にないのに……
全く、あいつに関わるとろくなことがない。
「良太!
まっすぐ帰らず、ちょっとそのへんを走ってくれ。
そうだな。
どこか夜景の綺麗な場所にでもやってくれ。」
「え…?
良いんですか?」
「あぁ、少しくらい構わない。
……今夜はちょっと、ややこしい客がいるからな。」
咄嗟に口にした言い訳と同時に、高見沢大輔の顔が思い浮かんだ。
そうだ、俺は高見沢大輔から逃れるために、こんなことをしたんだ。
彼も大河内さんの知りあいだからそう無下には出来なくて、そのストレスで俺はこんなことをしてしまったんだ。
(きっと、そうだ……)
良太に気付かれないように、俺は小さく頷いた。
(……どうかしてる…)
俺は、なにをやってるんだ?
プライベートな名刺まで渡してしまうなんて……まともじゃない。
「シュウさん、さっきの子、誰なんですか?」
「……俺もよくは知らない。」
「え……!?
だったら、なんで…?」
良太が、驚いた顔をしてミラー越しに俺をみつめた。
それも当然だ。
あいつは…俺が気にするような相手じゃない。
そりゃあ、今日はこの前に比べたらマシだった。
努力してるのはわかるけど、俺が今まで付き合って来た女とはレベルが違う。
しかも、アニメが大好きなオタクだぞ。
良太じゃなくったって、不思議に思うさ。
「大河内さんと親しいからな。」
「あぁ……」
良太は納得したように、大きく頷いた。
そうだよな…
俺がわざわざ店を抜け出して送って行くなんて、余程の理由がなければあり得ない。
大河内さんは、店の入ってるビルのオーナーだし、大切な人だ。
その人と親しいからということ以外に、俺がこんなことをする理由はない。
だが……
それとは違うことは自分でもわかっていた。
そんなことは、誰かに頼めば良いことだ。
良太だけに送らせても良いし、ハイヤーを呼んでも良い。
なのに、俺はどうしてここまで着いて来た?
しかも、名刺まで渡すなんて……
(畜生……!)
自分で自分の気持ちがわからない。
こんな事、滅多にないのに……
全く、あいつに関わるとろくなことがない。
「良太!
まっすぐ帰らず、ちょっとそのへんを走ってくれ。
そうだな。
どこか夜景の綺麗な場所にでもやってくれ。」
「え…?
良いんですか?」
「あぁ、少しくらい構わない。
……今夜はちょっと、ややこしい客がいるからな。」
咄嗟に口にした言い訳と同時に、高見沢大輔の顔が思い浮かんだ。
そうだ、俺は高見沢大輔から逃れるために、こんなことをしたんだ。
彼も大河内さんの知りあいだからそう無下には出来なくて、そのストレスで俺はこんなことをしてしまったんだ。
(きっと、そうだ……)
良太に気付かれないように、俺は小さく頷いた。