赤い流れ星3




(……あぁ、もう我慢出来ない!)



もしかしたら、美幸さんからメールが来るかと思ってたけど、全然来なくて……
まさか…本当にシュウさんが記憶を取り戻して、そのせいで美幸さんも同時に記憶を思い出して、今もまだお二人で会ってらしゃるんだろうか?とか、記憶は取り戻さないまでも、なんとなくお二人は引かれ合ってお話でもされてるんだろうかとか、いろんな妄想が頭に浮かんで、気になって気になって仕方なかった。
今日の美幸さんは、純平さんと何曲もデュエットをされて、それも以前にも増して息が合ってるというのか、傍目にもとても仲良さそうに見えて……
それとは裏腹に、美幸さんとシュウさんはこの前よりもお話もされなかったから、このまま美幸さんと純平さんが仲良くなられたらどうしようと、私は密かに心配してた。
それが、帰る段になってあんなことになったから、余計に期待してしまったのかもしれない。

もしも、まだお二人で会われてたらお邪魔してしまうことになるけど、どうしても我慢出来なくなって、私は美幸さんにメールをしてみることにした。
もう遅い時間だけど、美幸さんはいつも夜更かしだから、まだ起きてらっしゃるかもしれないし。
それに、シュウさんとご一緒なら、眠ってらっしゃるはずもない。
お邪魔しない程度に…ごく自然にと考えて、『遅い時間になってしまったけど、青木さんには怒られませんでしたか?』
と、それだけ送った。



(……どうされたんだろう?
いつもならすぐに返信下さるのに……)



しばらく待っても、美幸さんからの返信はなかった。
それは一体どういうことなんだろう?



(やっぱり、まだシュウさんと一緒に……!?)

そう考えると、私の胸は激しく高鳴った。

< 223 / 761 >

この作品をシェア

pagetop