赤い流れ星3
な、なんだろ……?



どきどきしながらメールを開くと、そこにあったのは『純平から聞いてないの?』の短い文字。



純平君から……?何のこと?
どうしよう?
もしかして、シュウさん、なにか怒ってる?
私、なにかいけないことした?

意味がわからなくて、私は半ばパニックに陥って……



なんて返せば良い?
あ……純平君に聞いてみた方が良いか?
今、メールして大丈夫かな?
って、電話じゃないから大丈夫だよね。



わたわたしながら、私は、純平君にメールを打ち始めた。



『純平君、この前はどうもありがとう。
カラオケ、凄く楽しかった。

突然だけど、純平君に聞きたいことが』



「わっ!」



そこまで打った所で、急に着信があって私は慌てて電話を取った。




「純平君!」

「わぁ、はやっ!」

「今、メール打ってたから……」

「そっか……あ、ひかりちゃん、この前はどうもありがとうね!
カラオケ、すっごく楽しかったね!」

「う、うん!」

今、まさに私が打ってたことを言われて、なんだか嬉しいやらおかしいやら……



「それでね、シュウさんから伝言なんだけど……
ひかりちゃん……この間、シュウさんから名刺もらわなかった?
ほら、送ってもらった時……」

純平君、なんでそんなこと知ってるの!?って一瞬焦ったけど、そういえば、シュウさんからの伝言だって言ってたな。



「う、うん、もらったよ。」

「その名刺なんだけど、シュウさん、間違えてプライベートの方を渡しちゃったらしいんだ。」

「え……!?」

「あれ?ひかりちゃん、気付いてなかったの?」

「え……っていうか、あんまりよく見てなかったから……」

何、嘘吐いてるんだ?私……
いや、本当にあんまり見てはなかったから嘘ってわけでもないけど、でも、プライベートのものだってことはわかってたから、やっぱり嘘か……



「それで……ほら、そのプライベートのはまずいから、捨てといてほしいってことなんだ……」

純平君は言いにくそうに、私にそう伝えた。



……なんだ。そうだったんだ。
間違えただけ……
聞いた途端にすごく気が抜けたけど、そう言われるとものすごく納得出来た。
ここんとこ、そわそわしてたのが馬鹿みたい。
シュウさんはただ間違えただけなのに、ちょっと期待なんてしちゃって……



……本当に馬鹿みたい。

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