赤い流れ星3




(……どうなさったのかしら?)

いつもならまだ起きてらっしゃる時間なのに、何度鳴らしても美幸さんが電話を取られることはなかった。
今日は早めに休まれたのかしら?

美幸さんと話せなかったのは残念だけど、仕方がない。
でも、焦ることはないわ。
シュウさんとみゆ…じゃない、ひかりさんはまたきっと昔のような関係になれる…!
そうじゃなきゃ、シュウさんがあんなことはされる筈がないもの。



うきうきした気分で、私はその晩眠りに就いた。









(あ……)



次の朝、目覚めると携帯に美幸さんからのメールが届いてた。
昨夜はちょっと体調が悪くて早めに休んだとのことで、良かったら今夜一緒にごはんを食べないかとのお誘いだった。
私も美幸さんとお話したかったし、もちろんOKの返事を返した。

それにしても、今日のメールはなにかいつもと違う。
絵文字も入ってないし、用件のみ…みたいな……
あ、でも、これが送られてるのは朝だし、きっと忙しかったのね。



ごはんっていうのは、きっと何か話がしたいからだと思うけど、それってやっぱりシュウさんのこと……?
もしかして、最近またなにか進展があったのかしら?



(も、もしかして、シュウさんから付き合ってほしいって言われたとか……!?)



わぁ!……ど、どうしよう、そんなことになってたら……
……って、私が興奮するようなことじゃないけど、本当にそんなことになってたら嬉しくて泣いてしまうかも……
いやだわ…まるで、娘を嫁がせる母親みたいな気分になってる?
確かに、美幸さんよりはずっと年上だけど、お母さんって程じゃないわ。

自分で考えた事に自分でツッコミして……
なんだか今日の私は浮かれてる。
でも、それも、当然のことよね。

胸いっぱいに幸福感を感じながら、私はとても清々しい気分でべッドから起き上がった。


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