赤い流れ星3




「じゃあ、おやすみなさい……」

真夜中に野々村さんとお菓子を食べながらしばらく喋って……
気が付いたらいつの間にか朝になってて、そしたら、たまらなく強い眠気が襲って来た。
私は妖怪か!



(なんか……楽しかったな。
こんな風に夜通し誰かと話するなんて、初めてだもん。)



私はすごく満ち足りた気持ちで、横になった。







「……おはよう。」

「あ、美幸さん。おはようございます。
……って、もうお昼ですけどね。」



わぁ、珍しい。
野々村さんでも冗談言うんだ。
やっぱり、自分の家だからリラックスしてるのかな?



「今、なにか食べるものを用意しますね。
パンかごはんか、どちらが良いですか?」

「私はどっちでも良いよ。
野々村さんと同じもので……」

「そうですか?
じゃあ、さっき買って来たお弁当にしましょうね。」



どうやら、野々村さんは私が寝てる間にコンビニ行ってくれてたみたいだ。
普段から料理はあんまり作らないって言ってたけど、本当だったんだな。
部屋はきちんと片付いてるし、掃除もしてあるみたいだから、私よりはずっとマシだけど。



「美幸さん、お風呂わかしましょうか?
昨夜、入られなかったでしょう?」

「あぁ、もう良いよ。
着替えも持って来てないし、家に帰ってから入るから。」

「……そうですか。
じゃあ、お菓子でも……」

野々村さんはいろいろと私に気遣ってくれた。
本当に良い人だな。



「ねぇ…野々村さん……」

「なんですか?」

「あの……また、ここに泊まりに来ても良い?
あ、今度は酔っ払ったりしないよ。
私ね……こんな風に友達の家に泊まりに行ったことがなくて……そこまで親しい友達いなかったから……
野々村さんは迷惑だったかもしれないけど……私、昨夜はなんか楽しかったんだ。」

ちょっと照れ臭かったけど……私は素直に今の気持ちを伝えた。



「迷惑だなんて、そんなこと……
私も女友達とこんな風におしゃべりしたことありませんでしたし、とても楽しかったです。
ぜひ、また遊びに来て下さい!」

「あ…ありがとう……」

野々村さんとまた少し仲良くなれたような気がして、私はちょっと嬉しかった。
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