赤い流れ星3
*
「……すっごくおいしいね、これ!
なんか…感動的……」
「感動的な味て…もっと具体的にゆーてもらわなわからへんやん。」
「でもね、本当にそうなんだ。
ねぇ?」
「え…えぇ……私もうまくは言えませんが、ひかりさんがおっしゃりたいことはなんとなくわかります。」
不意なことだったので、私にはそんな風にしか答えられなかったけど、確かに、出されたケーキがすばらしいものだということはわかった。
見た目だけじゃなくて、乗っていたフルーツを一口食べただけで、私が日頃食べてるものとはまるで違うのを感じた。
きっと、最高級品なんだわ。
「……確かに、感動的だな。」
ナプキンで口元を押さえながら、シュウさんがぽつりと呟かれた。
「シュウさん、ほんまに甘いもん好きなんですね。
意外やわぁ……」
「おまえの方が意外だよ。
いかにも甘い物が好きそうな顔してるくせに、全然食べないなんて……」
「……よう言われますわ。」
慎二さんは苦笑しながら、照れ臭そうに頭を掻かれた。
「じいさん、これはどこのケーキなんだ?」
「これは、うちのシェフのオリジナルじゃよ。」
「……道理で……
爺さん、普段からこんなのばっかり食べてたら、店で売ってるものなんて食べられなくなっちまうぜ。」
「今日はみんなが来てくれるから、わざわざ作ってもらったんじゃ。
ふだんは、コンビニのお菓子も良く食べとるよ。
今、冷蔵庫にもいくつか入っとるはずじゃよ。
シュウは、お気に入りの店はあるのか?」
「俺が気に入ってるのは……」
ありえないことだけど、私の脳裏には、向こうの世界でのここあさんのお店のことが思い浮かんでいた。
皆さん、あのお店のケーキを気に入られてたみたいだけど、あそこへいかれたばっかりにいろんな誤解が生まれて……
「店の名前は忘れたけど、若い夫婦がやってる家庭的な店があるんだ。」
「えっ!!」
あまりにも、今、考えていたこととぴったりだったから、私は思わず声を上げてしまった。
「美咲さん、どうかしたん?
その店知ってるん?」
「い、いえ…な、なにか、そういうお店を最近ネットで見たような気がして……」
「へぇ…ネットでもう話題になってるんだ。
あんまり流行ってほしくないんだけどな。
ケーキもうまいけど、なんか、温かくてほっとする店なんだ。
……今度、皆で行ってみるか?」
「……すっごくおいしいね、これ!
なんか…感動的……」
「感動的な味て…もっと具体的にゆーてもらわなわからへんやん。」
「でもね、本当にそうなんだ。
ねぇ?」
「え…えぇ……私もうまくは言えませんが、ひかりさんがおっしゃりたいことはなんとなくわかります。」
不意なことだったので、私にはそんな風にしか答えられなかったけど、確かに、出されたケーキがすばらしいものだということはわかった。
見た目だけじゃなくて、乗っていたフルーツを一口食べただけで、私が日頃食べてるものとはまるで違うのを感じた。
きっと、最高級品なんだわ。
「……確かに、感動的だな。」
ナプキンで口元を押さえながら、シュウさんがぽつりと呟かれた。
「シュウさん、ほんまに甘いもん好きなんですね。
意外やわぁ……」
「おまえの方が意外だよ。
いかにも甘い物が好きそうな顔してるくせに、全然食べないなんて……」
「……よう言われますわ。」
慎二さんは苦笑しながら、照れ臭そうに頭を掻かれた。
「じいさん、これはどこのケーキなんだ?」
「これは、うちのシェフのオリジナルじゃよ。」
「……道理で……
爺さん、普段からこんなのばっかり食べてたら、店で売ってるものなんて食べられなくなっちまうぜ。」
「今日はみんなが来てくれるから、わざわざ作ってもらったんじゃ。
ふだんは、コンビニのお菓子も良く食べとるよ。
今、冷蔵庫にもいくつか入っとるはずじゃよ。
シュウは、お気に入りの店はあるのか?」
「俺が気に入ってるのは……」
ありえないことだけど、私の脳裏には、向こうの世界でのここあさんのお店のことが思い浮かんでいた。
皆さん、あのお店のケーキを気に入られてたみたいだけど、あそこへいかれたばっかりにいろんな誤解が生まれて……
「店の名前は忘れたけど、若い夫婦がやってる家庭的な店があるんだ。」
「えっ!!」
あまりにも、今、考えていたこととぴったりだったから、私は思わず声を上げてしまった。
「美咲さん、どうかしたん?
その店知ってるん?」
「い、いえ…な、なにか、そういうお店を最近ネットで見たような気がして……」
「へぇ…ネットでもう話題になってるんだ。
あんまり流行ってほしくないんだけどな。
ケーキもうまいけど、なんか、温かくてほっとする店なんだ。
……今度、皆で行ってみるか?」