赤い流れ星3
だめだよ。
もしも、そうじゃなかったら、どうしてそんなこと聞くのか不思議に思われるし、そしたら、シュウさんから電話やメールがあったことを話さなきゃならなくなっちゃう。
そしたら、そしたら、あさって、シュウさん達と会うことも話さなきゃならないし……

……って、別に二人っきりで会うわけじゃないし、もちろんデートでもないんだし、隠さなきゃならないようなことじゃない。
だって、どっちかっていうと、これはおじいさんの楽しみに皆で合わせてるようなことだもん。



でも、あれほど心配してた先週のことも純平君はなにも言わないから、シュウさんや慎二さんは公に話してないってことになんだろうし……
たまたま純平君と話す機会があんまりないのかもしれないけど、もしかしたら話しちゃいけないのかもしれないし……

やっぱりこのことは今度シュウさんにちゃんと聞いとこう。
そうじゃないと、いつも心配になってしまうから。



(あ~あ…なんだかややこしいね。)



っていうか、よく考えたら、おじいさんが暇になってからシュウさんに電話すれば良いと思うんだけど……
まだ、明日一日あるわけだし……
それに、どうして私?
別に野々村さんでも……あ、そうか……
シュウさんが野々村さんに連絡するのは妬けるから、それで、私の電話番号教えたんだね。酷いなぁ……
個人情報をそんなに簡単に教えるなんてだめじゃん!

そうでなくても、私も純平君の手前、シュウさんとはあんまり連絡取りたくないんだけど……
でも、仕方ないよね。
おじいさんは、私と純平君のこと、まだ知らないんだもん。
……話した方が良いのかな?
でも、まだ付き合い始めて間もないし……第一恥ずかしいもんね。
やっぱり、もう少しは黙っとこう。



……って……とりあえず、アドレスのことは気にはなるけど、今は保留するしかないな。
シュウさんと話す機会があったら、きいてみよう。



(あ…そういえば……)



本当に良いのかな?
シュウさんのメアドや携帯番号…登録しといて良いのかな?




(登録しとけって言ったのはシュウさんだもんね。)



しばらくシュウさんからのメールをみつめて考えて……
ちょっとどきどきしながら、それらをまた登録した。

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