赤い流れ星3
side 和彦
*
「いやぁ、こんな所に呼び出してすみません。」
その日、大河内さんから電話があり、俺は仕事帰りにカラオケ店に向かった。
そこには大河内さんと野々村さんの姿があった。
「今日も例の作戦会議ですか?」
「そうなんじゃが…出来れば、和彦さんに歌を指導してもらいたくてのう…」
「歌を?」
野々村さんもそのことは聞いていなかったのか、意外そうな表情に変わった。
「そんな…俺が教えなくても、大河内さんはお上手じゃないですか。」
「いやいや、わしも最近の流行の歌はそれなりに押さえておるんじゃが、アニメの歌というのがよくわからんでな。」
「アニメの?」
「そうじゃ…日曜にはカラオケもするつもりなんじゃが、きっとひかりは純平と一緒に歌いたがるじゃろ?
そこで、わしも加わって邪魔をしようと思いつきましてな。」
その、まるで子供のような考えに、少々困惑したが、大河内さんはそこまで真剣ということか…
「俺もアニメはよくわかりませんよ。」
「でも、あんたは速いリズムの曲を良く歌われとる。
アニメも速いから、それでお願いしたいと思うたんです。」
「そうでしたか…でも、あいつがどんな曲を歌うのか…」
「あ、私、少しならわかりますよ。」
野々村さんが美幸の歌う歌をセットしてくれた。
「野々村さん、歌って下さい。」
「え?わ、私、下手ですし…」
「大丈夫です。どんな歌か、まず知りたいので…」
無理を言って、野々村さんに歌ってもらった。
聞いてみると、以前、美幸が歌ってたのをなんとなく思い出した。
確かに、ロックと共通点は多い曲だ。
俺は、野々村さんの歌うメロディをしっかりと頭に叩き込んだ。
「いやぁ、こんな所に呼び出してすみません。」
その日、大河内さんから電話があり、俺は仕事帰りにカラオケ店に向かった。
そこには大河内さんと野々村さんの姿があった。
「今日も例の作戦会議ですか?」
「そうなんじゃが…出来れば、和彦さんに歌を指導してもらいたくてのう…」
「歌を?」
野々村さんもそのことは聞いていなかったのか、意外そうな表情に変わった。
「そんな…俺が教えなくても、大河内さんはお上手じゃないですか。」
「いやいや、わしも最近の流行の歌はそれなりに押さえておるんじゃが、アニメの歌というのがよくわからんでな。」
「アニメの?」
「そうじゃ…日曜にはカラオケもするつもりなんじゃが、きっとひかりは純平と一緒に歌いたがるじゃろ?
そこで、わしも加わって邪魔をしようと思いつきましてな。」
その、まるで子供のような考えに、少々困惑したが、大河内さんはそこまで真剣ということか…
「俺もアニメはよくわかりませんよ。」
「でも、あんたは速いリズムの曲を良く歌われとる。
アニメも速いから、それでお願いしたいと思うたんです。」
「そうでしたか…でも、あいつがどんな曲を歌うのか…」
「あ、私、少しならわかりますよ。」
野々村さんが美幸の歌う歌をセットしてくれた。
「野々村さん、歌って下さい。」
「え?わ、私、下手ですし…」
「大丈夫です。どんな歌か、まず知りたいので…」
無理を言って、野々村さんに歌ってもらった。
聞いてみると、以前、美幸が歌ってたのをなんとなく思い出した。
確かに、ロックと共通点は多い曲だ。
俺は、野々村さんの歌うメロディをしっかりと頭に叩き込んだ。