赤い流れ星3
*
「兄さん…シュウさんは大丈夫だよね?」
「当たり前だ、こんなことでくたばるような奴じゃない。」
「せやで、シュウさんは不死身や。」
女の持っていたナイフは小さな果物ナイフだった。
しかも、それほど深く刺さったわけではない。
だから、大丈夫だろうと感じてはいたが、それでも100%大丈夫だなんて確証はない。
俺達は、ベンチに座り、シュウが出て来るのを不安な気持ちで待った。
*
「たいしたことないって言っただろ。」
次の朝、目覚めたシュウが不敵に笑った。
その笑みに、俺はどれほど安堵させられたことか…
「シュウさん、ごめんなさい…私のせいで…」
美幸は一晩中泣いていた。
目も鼻も真っ赤になりながら、美幸はシュウに詫びた。
「何言ってるんだよ。ひかりちゃんのせいなんかじゃない。
店におかしな奴がいたのは俺のせいだから…」
「ち、違うの!
私のせいなの!!」
そう言うと、美幸はまたおんおんと声を上げて泣きだした。
昨夜の様子を見た限り、あの女は純平の顧客なんだろう。
どうやら、美幸にジェラシーのようなものを感じてるようだった。
「ひかりさん…大丈夫ですよ。」
野々村さんがなだめても、美幸の涙はなかなか止まらなかった。
「カズ、すまないが電話を取ってくれるか。」
「おい、大丈夫なのか?」
俺が電話を渡すと、シュウはジョーに電話をかけていろいろと話をしていた。
「美幸…おまえは家に帰れ。
俺はもうしばらくここにいる。」
「わ、私も残る。
だ、だって、私のせいで…シュウさんは私のせいで……」
美幸は、疲れ果てている様子だった。
精神的にもかなり弱っているようだ。
人が刺される現場を見たのだから、それはそうだと思うが、それにしても美幸のダメージは異常に大きい。
「じゃあ、頼んだぞ、ジョー。」
電話を終えたシュウが、美幸の方を見た。
「ひかりちゃん…俺はもう大丈夫だから、家に戻って。
美咲さんも…それにカズも戻ってくれ。
俺のことなら、心配ない。」
昨夜のうちに、新人らしき若い男がシュウの身の回りのものは持って来ていた。
慎二も付き添ってもいる。
だから、確かに俺がいたって特に役に立つということはなさそうだ。
「兄さん…シュウさんは大丈夫だよね?」
「当たり前だ、こんなことでくたばるような奴じゃない。」
「せやで、シュウさんは不死身や。」
女の持っていたナイフは小さな果物ナイフだった。
しかも、それほど深く刺さったわけではない。
だから、大丈夫だろうと感じてはいたが、それでも100%大丈夫だなんて確証はない。
俺達は、ベンチに座り、シュウが出て来るのを不安な気持ちで待った。
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「たいしたことないって言っただろ。」
次の朝、目覚めたシュウが不敵に笑った。
その笑みに、俺はどれほど安堵させられたことか…
「シュウさん、ごめんなさい…私のせいで…」
美幸は一晩中泣いていた。
目も鼻も真っ赤になりながら、美幸はシュウに詫びた。
「何言ってるんだよ。ひかりちゃんのせいなんかじゃない。
店におかしな奴がいたのは俺のせいだから…」
「ち、違うの!
私のせいなの!!」
そう言うと、美幸はまたおんおんと声を上げて泣きだした。
昨夜の様子を見た限り、あの女は純平の顧客なんだろう。
どうやら、美幸にジェラシーのようなものを感じてるようだった。
「ひかりさん…大丈夫ですよ。」
野々村さんがなだめても、美幸の涙はなかなか止まらなかった。
「カズ、すまないが電話を取ってくれるか。」
「おい、大丈夫なのか?」
俺が電話を渡すと、シュウはジョーに電話をかけていろいろと話をしていた。
「美幸…おまえは家に帰れ。
俺はもうしばらくここにいる。」
「わ、私も残る。
だ、だって、私のせいで…シュウさんは私のせいで……」
美幸は、疲れ果てている様子だった。
精神的にもかなり弱っているようだ。
人が刺される現場を見たのだから、それはそうだと思うが、それにしても美幸のダメージは異常に大きい。
「じゃあ、頼んだぞ、ジョー。」
電話を終えたシュウが、美幸の方を見た。
「ひかりちゃん…俺はもう大丈夫だから、家に戻って。
美咲さんも…それにカズも戻ってくれ。
俺のことなら、心配ない。」
昨夜のうちに、新人らしき若い男がシュウの身の回りのものは持って来ていた。
慎二も付き添ってもいる。
だから、確かに俺がいたって特に役に立つということはなさそうだ。