赤い流れ星3
side 和彦
*
「兄さん、今日もシュウさんのお見舞いに行って良いかな?」
次の日の朝、美幸が俺にそんなことを聞いて来た。
「それは構わないと思うが…だったら、俺も行くよ。」
「いいよ、シュウさんは私のせいで怪我したんだし…」
「妹を助けてもらったんだ。
俺だって、なにもしないわけにはいかないだろ。」
俺達は、シュウの好きなケーキ屋でケーキを買い、それと花を持って見舞いに向かった。
「シュウ…具合はどうだ?」
「あぁ、なんてことない。」
シュウは思ったよりも元気そうだった。
「シュウさん、あの…良かったらこれ…」
美幸が差し出すケーキを、シュウは微笑みながら受け取ってくれた。
「慎二は戻ったのか?」
「あぁ、やっとな。」
今日は慎二の代わりに、見慣れない男がいた。
俺とシュウが他愛ない会話を交わす間に、美幸は花を花瓶に活けたり、こそこそと動いていた。
「いつ頃退院出来そうなんだ?」
「もうすぐだろう。」
「もうすぐ?」
「あぁ、傷自体はそれほどたいしたもんじゃない。
ただ、こういう機会だから、あちこち徹底的に検査してもらえってジョーが無理矢理言うもんで…それで、数日伸びたんだ。」
確かにホストはハードな職業だ。
ほぼ毎日酒は飲むし、シュウは煙草も吸うし、仕事柄、毎晩、夜更かしをする。
オーナーとして、いろんなところに気を遣うだろうし、普段から肉体的にも精神的にも疲れてもいるだろう。
ジョーはそういうことから無理を言ったんだろう。
「そういうことか…
それは正解かもしれないな。
おまえも、そう若くはないんだ。
検査はやっとくべきだな。」
「そういうあんたはどうなんだ?
いつも若い子達と遊びまわってるみたいだけど、大丈夫なのか?」
「俺は一応定期検診を受けてるから。」
「なるほどな。
おかげで朝から忙しい。
病院にいてこんなに忙しいことがあるなんて知らなかった。」
「良い経験じゃないか。」
俺がそう言うと、シュウは苦笑した。
「兄さん、今日もシュウさんのお見舞いに行って良いかな?」
次の日の朝、美幸が俺にそんなことを聞いて来た。
「それは構わないと思うが…だったら、俺も行くよ。」
「いいよ、シュウさんは私のせいで怪我したんだし…」
「妹を助けてもらったんだ。
俺だって、なにもしないわけにはいかないだろ。」
俺達は、シュウの好きなケーキ屋でケーキを買い、それと花を持って見舞いに向かった。
「シュウ…具合はどうだ?」
「あぁ、なんてことない。」
シュウは思ったよりも元気そうだった。
「シュウさん、あの…良かったらこれ…」
美幸が差し出すケーキを、シュウは微笑みながら受け取ってくれた。
「慎二は戻ったのか?」
「あぁ、やっとな。」
今日は慎二の代わりに、見慣れない男がいた。
俺とシュウが他愛ない会話を交わす間に、美幸は花を花瓶に活けたり、こそこそと動いていた。
「いつ頃退院出来そうなんだ?」
「もうすぐだろう。」
「もうすぐ?」
「あぁ、傷自体はそれほどたいしたもんじゃない。
ただ、こういう機会だから、あちこち徹底的に検査してもらえってジョーが無理矢理言うもんで…それで、数日伸びたんだ。」
確かにホストはハードな職業だ。
ほぼ毎日酒は飲むし、シュウは煙草も吸うし、仕事柄、毎晩、夜更かしをする。
オーナーとして、いろんなところに気を遣うだろうし、普段から肉体的にも精神的にも疲れてもいるだろう。
ジョーはそういうことから無理を言ったんだろう。
「そういうことか…
それは正解かもしれないな。
おまえも、そう若くはないんだ。
検査はやっとくべきだな。」
「そういうあんたはどうなんだ?
いつも若い子達と遊びまわってるみたいだけど、大丈夫なのか?」
「俺は一応定期検診を受けてるから。」
「なるほどな。
おかげで朝から忙しい。
病院にいてこんなに忙しいことがあるなんて知らなかった。」
「良い経験じゃないか。」
俺がそう言うと、シュウは苦笑した。