赤い流れ星3
side 美幸
(な、なに!?)



『どんな時にも俺が絶対に守るから…』



両手を握りしめて…真っ直ぐに私の目を見て…シュウさんはそう言った。



その瞳に、私は思わず吸い込まれそうになってしまった。
胸がきゅんとして、すべてを委ねられるような大きな安心感を私は感じた。



でも、それはお店のオーナーとしての言葉だった。
そんなの当たり前。
考えればわかることなのに、あんなにドキドキして馬鹿みたい…



でも…本当にシュウさんの言葉には説得力がある。
さすがはカリスマホストと言われるだけの人だ。
ここんとこの不安な気持ちが一瞬で吹き飛んだような感じがしたもの…



それに…シュウさんとしゃべってて気付いたことがあった。
そう、私はあの事件がすごく怖かったってこと。
純平君から距離を置こうとしたのだって、そういう気持ちからだった。
あんな怖い目にあうくらいなら、もう二人っきりでなんて会いたくない。
それが私の正直な気持ちだったんだ。
自分自身にちょっと幻滅…私ってなんて意気地なしなんだろう。



でも、それがありのままの私なら仕方がない。



そう、こんな意気地なしの私にはホストと付き合うような資格なんてないんだ。
それがよ~くわかった。


純平君とはこれからもホストとお客…その関係を貫こう。
きっとそれが誰にとっても一番良いことだ。
そもそも、その先に進もうとしたことが間違いだったんだ。
今になるとそのことがよくわかる。
私はホストなんかとは合わない人間。
それが何かの間違いで関わってしまっただけのこと。
それを無にすることまではないと思うけど、自分の分ってものをわからないと…



(そう…ホストはただの憧れの存在…それで良い…)


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