赤い流れ星3
「じゃあ、来週の日曜。決まりな!」

「は、はい。」

だよね?だよね?
ここは、はいと言うところだよね。
ちょうど見たかったアニメだから嬉しいけど、問題はシュウさんと行くってことだ。
絶対、緊張するし、気も遣う。



(でも……)



もしも、シュウさんがアニメを気に入ってくれたら…
それは、シュウさんの楽しい思い出のひとつになるかもしれないわけだし…



(うん、これはとても意味のあることだ!)



そう思ったら、なんだか、体に熱がこもるのを感じた。



「へぇ、来週はおふたりでおデートなんや?」

慎二さんがつまらない冗談を言うから、私は顔が赤くなる。



「馬鹿。そんなんじゃないよ。」

……だよね。
シュウさんが、私なんかを相手にするわけないもん。



「そ、そうですよ。
私は、シュウさんにアニメを紹介する…そう、ガイドみたいなものですから。」

「なんだ、慎二…お前も一緒に行きたいのか?」

「いやぁ、日曜はせんならんことがようさんありますよってに。」

「じゃあ、ジョー…お前も行くか?」

「残念だが、先約があるんだ。」

ジョーさんはそっけなくそう言った。
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