赤い流れ星3
映画館の大きなスクリーン、そして大音響…
家でDVDで見るのとはやっぱり迫力が全然違う。
私は、いつしかシュウさんといる緊張感を忘れ、ポップコーンを食べるのも忘れ、映画の世界に溶け込んでいた。
まさに、私の趣味にどんぴしゃな幻想的な世界…
絵葉書になりそうな美しい自然の風景…いや、自然なんだけど、田舎とは違い…
なんていえば良いんだろう?
アニメじゃないと作れないような特別に美しい景色なんだ。
こんな世界が本当にあるのなら、一度で良いから行ってみたいよ。
出て来る生物が、実在のものとは違うんだけど、これまためちゃくちゃ可愛くて…

ほのぼのしてたら、ストーリーは急展開。
この美しい地を狙う悪党どもが現れて、戦いの末に主人公の仲間たちが次々に倒れて…
ごく普通の女子高生だった主人公が、いつの間にかその世界を護る立派な戦士になっていて、傷付いても歯を食いしばって頑張る姿に、思わず胸が熱くなった。
この映画、思ってたよりずっと感動する。
こみ上げる涙を、私は懸命に堪えた。

そう…ここは映画館。
それに、今日はシュウさんや兄さんも一緒に来てるんだから。
泣いて、酷い顔になっちゃいけない。
なんとしても我慢しなきゃ…!
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