赤い流れ星3
*
「美幸、明日からはしっかり働いてもらうぞ。
さぼってたら、実家に戻すからな。
良いか、美幸…おまえもいいかげんいい年なんだから、父さん達に心配かけないように早く一人立ちしないと…」
「兄さんこそ…!
この前のスキャンダルで、父さん達どれだけ心配したかわかってるの?
家までレポーターが来たんだよ!」
「それは……」
青木さんは決まりの悪い顔をして、口篭もった。
スキャンダルって……まさか亜理紗さんとのあのこと?
昨日の話し合いはうまくいったのかしら?
聞きにくい質問だったけど、やっぱりどうにも気になって、私は思いきってその質問を口にした。
「あ…あの…それで、その後、亜理紗さんとは……」
「もう全然大丈夫だよ。
やっぱり、亜理紗も今の地位を失いたくないみたい。
さすがにブログは削除されたけど、きっとまたそのうち新しいのを作るだろうね。」
「ブログ…?」
「やだなぁ、野々村さん…忘れたんですか?
約束通り、謝罪のブログを書いたのはいいけど、すぐにブログ自体を削除しちゃって…
ずるいよなぁ…
まぁ、マスコミの連中はほとんどすでに見た後だったから良かったようなものの…こちらとしては、もっと多くの人に見て欲しかったですよ。」
「提示日数を明確にしとかなかった君のミスだね。」
「だって、あれはカズが細かいことは良いとか言うから…」
何なに?
謝罪?
じゃあ、昨日、うまく話が付いたってこと?
え……?でも、すぐに削除って…
何かおかしい…
「あ…あの、結局、謝罪ブログはどのくらい掲載されてたんですか?」
「確か、三日目にはもう削除されてたはず。
そうだったよね?カズ…」
「あぁ、確かそうだった。」
三日目…?
なんでだろ?
青木さんがマイケルさんに呼び出されて、亜理紗さんと話し合いをしてるからすぐに戻って来てくれって言われたのが昨日…
なのに、三日目には削除されてたって、まるでお二人共少し前のことを思い出すように言われてて…
私はなにげなく部屋の中にカレンダーを探した。
あった…
「美幸歓迎会」と書かれているから、今日は12日…間違いない。
ふだんからあんまり日にちを気にしてないせいか、時々、今日が何日かわからなくなることがあるけど、確かそんな日だったはず…
でも…だったら、なぜ……
しばらく壁のカレンダーを見ていた私は、不意にあることに気が付いた。
(違う!
日にちは同じでも、月が違う!
昨日から急に一ヶ月早く進んでる!)
その事実を知った時、私はなんとも言いようのない薄気味の悪さに身体を震わせた。
「美幸、明日からはしっかり働いてもらうぞ。
さぼってたら、実家に戻すからな。
良いか、美幸…おまえもいいかげんいい年なんだから、父さん達に心配かけないように早く一人立ちしないと…」
「兄さんこそ…!
この前のスキャンダルで、父さん達どれだけ心配したかわかってるの?
家までレポーターが来たんだよ!」
「それは……」
青木さんは決まりの悪い顔をして、口篭もった。
スキャンダルって……まさか亜理紗さんとのあのこと?
昨日の話し合いはうまくいったのかしら?
聞きにくい質問だったけど、やっぱりどうにも気になって、私は思いきってその質問を口にした。
「あ…あの…それで、その後、亜理紗さんとは……」
「もう全然大丈夫だよ。
やっぱり、亜理紗も今の地位を失いたくないみたい。
さすがにブログは削除されたけど、きっとまたそのうち新しいのを作るだろうね。」
「ブログ…?」
「やだなぁ、野々村さん…忘れたんですか?
約束通り、謝罪のブログを書いたのはいいけど、すぐにブログ自体を削除しちゃって…
ずるいよなぁ…
まぁ、マスコミの連中はほとんどすでに見た後だったから良かったようなものの…こちらとしては、もっと多くの人に見て欲しかったですよ。」
「提示日数を明確にしとかなかった君のミスだね。」
「だって、あれはカズが細かいことは良いとか言うから…」
何なに?
謝罪?
じゃあ、昨日、うまく話が付いたってこと?
え……?でも、すぐに削除って…
何かおかしい…
「あ…あの、結局、謝罪ブログはどのくらい掲載されてたんですか?」
「確か、三日目にはもう削除されてたはず。
そうだったよね?カズ…」
「あぁ、確かそうだった。」
三日目…?
なんでだろ?
青木さんがマイケルさんに呼び出されて、亜理紗さんと話し合いをしてるからすぐに戻って来てくれって言われたのが昨日…
なのに、三日目には削除されてたって、まるでお二人共少し前のことを思い出すように言われてて…
私はなにげなく部屋の中にカレンダーを探した。
あった…
「美幸歓迎会」と書かれているから、今日は12日…間違いない。
ふだんからあんまり日にちを気にしてないせいか、時々、今日が何日かわからなくなることがあるけど、確かそんな日だったはず…
でも…だったら、なぜ……
しばらく壁のカレンダーを見ていた私は、不意にあることに気が付いた。
(違う!
日にちは同じでも、月が違う!
昨日から急に一ヶ月早く進んでる!)
その事実を知った時、私はなんとも言いようのない薄気味の悪さに身体を震わせた。