赤い流れ星3
side 野々村美咲
かくれんぼなんて、こんなおばさんの私が参加させてもらって良いのかしら?
でも、参加しないっていうのもなんだし…
とにかく早くみつかろう…
そんなことを思いながら、どこに隠れようかと考えていた時…



「野々村さん…!」

青木さんが手招きをされている。



「は、はい。」

私は青木さんの元に走った。



「こっちです。」

「はい。」

青木さんに倣って、森の中を走って…



「……ここまで来たら、もう大丈夫だ。」

「え?」

青木さんは、にっこりと微笑まれた。



「実は…さっき、大河内さんに頼んだんです。」

「頼んだって…何をですか?」

「タカミーから逃げるために、かくれんぼを口実にしてもらったんですよ。
きっと、シュウも美幸を連れて逃げたはず…」

青木さんはそう言ってくすりと笑われた。



「え?じゃ、じゃあ…タカミーさんはおひとりで隠れられてるんですか?」

「そういうことですね。」

「まぁっ!」

「酷いと思われましたか?
でも、ずーっとくっつかれてますからね。
これはもうなんとかするしかないと思いまして、シュウと相談しました。」

「そ、そうだったんですね。」

ちょっとびっくりはしたけれど、確かに同情する部分もあるし、青木さんとお話出来る機会が出来たことは素直に嬉しい。
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