赤い流れ星3
「……うまく逃げきれたようですね。」

「良かったですね。」

タカミーさんには申し訳ないけど、私にはそう言うしかなかった。
青木さんは、本当にほっとされてるっていうのか、機嫌が良さそうに見えた。



「これからどうしましょう?」

「そ、そうですね…どうしましょう?」



あ、そっか。
別荘には帰れないんだ。
きっと、青木さんはタカミーさんからしばらく離れていたいだろうから。



「野々村さん、スマホは持ってらっしゃいますか?」

「あ…すみません。置いて来てしまいました。」

「やっぱり…俺も置いて来たんです。
じゃあ、シュウたちには連絡が取れませんね。」

「そうですね。美幸さんも多分、スマホは持ってらっしゃらないと思いますよ。」

「……そうですか。じゃあ、適当にここらをぶらぶらしましょうか。」

「は、はい。」



(あ……)



青木さんと、森の中を散策している時、私は不意に気が付いた。
今日は、青木さんに告白する日で、今がその最高のチャンスだということに…



「少し休みましょうか?」

「は、はい。」



拓けた場所で、私達は腰を降ろした。
いざ、告白となると、さすがに恥ずかしい。
こんなおばさんが恥ずかしがっても、可愛くもなんともないのに…
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