赤い流れ星3
「そんなこと、無理よ。
あ、もしかしたら、野々村さんに告白でもされたの?
それで、カズもOKしちゃったの?」

「えっ!?」

どうしよう?
なんて言えば良い?



「どうしたのよ!?」

「え?だ、だから…そ、そういうことは秘密だ。」

「まぁ~っ!
カズったら、野々村さんをかばうの!?悔しいっ!
でも、私、諦めないから!
どっちが良い女か、思い知らせてあげるわっ!」

「わっ!」

大きな声で言いたいことだけ言って、タカミーは電話を切ってしまった。



なんとも言えない気分だ。
まさか、諦めないだなんて。



(あ……)



とりあえず、このことを野々村さんに話さなくてはならない。
ってことは、また会わないといけないのか?
連続三日呼び出すのはどうだろう?
続きすぎで嫌がられるか?
では、LINEで済ましてしまうか?



いや、だめだ。
こういうことは、会ってちゃんと伝えないと。



(うん、そうだよな?)



まるで自分に言い聞かせるようにそう考えて…
俺は、野々村さんを呼び出す文章を打ち込んだ。
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