赤い流れ星３

side 和彦

＊



「良くお似合いですよ。」

「ちょ、ちょっと派手じゃないですか？」

「全然。」



俺が選んだ服を着た野々村さんは、いつもより色気がある。
やはり、着るもので人の印象は変わるものだとつくづく思った。
野々村さんは色も白いし、肌も綺麗だから、少しくらい出せば良いのに、普段は見事に肌を見せないファッションだ。
それで、ちょっと真面目臭いというか、固い印象になるんだ。



「あ、それからこれは…今日のゲームとは関係ないプレゼントです。」

「え？」

俺は、小さな袋を差し出した。



「見ても良いですか？」

「はい、良かったら、早速付けて下さい。」

「え？？」

野々村さんは、包みを解いた。



「あ！こ、これ……」

野々村さんもすぐに気付いたようだ。
そう、それは四神のブレスレット。
俺のは黒いオニキスだけど、野々村さんのは水晶で玉の大きさもやや小さめだ。



この歳になってペアのブレスレットだなんて、なんだか気恥しいが、でも、なんだか買いたくなったんだ。
まるで、そのブレスレットが、俺達の絆みたいに…そんな風に思えたんだ。
まるで、思春期の少年だな。
今日の俺は、どこか少し浮かれているのかもしれない。
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