赤い流れ星３
「あ、そ、そろそろ時間ですね。」

「え？あ、本当ですね。いつの間に。」

「じゃあ、行きましょうか。」

少し早かったが、俺たちは待ち合わせの場所に向かった。



今日の勝負は俺たちの勝ちだと思う。
俺はともかく、野々村さんは明らかに女っぷりが上がっている。
美幸はセンスがないから、シュウはきっとろくでもない服装になってるだろうし、美幸はあんな風だから、そうそうおしゃれな格好は似合わない。
どう考えても、俺たちチームの勝ちだ。



ああ、失敗した！
買ったチームに与える褒美のことを忘れていた。
いや、今からでも遅くないか。
何をたかってやろう。
込み上げてくる笑いを堪え、俺は肩を揺らした。



「青木さん…どうかなさったんですか？」

「え？あ、あぁ、勝った時のことを考えて…」

「私達、勝てるでしょうか？」

「もちろんですよ。」

「そういえば、審査は誰がするんですか？」

「え？」



そんなことは考えていなかった。
お互い見比べて、適当に判断するのだ、と。
シュウは自分の非を認めないようなタイプではない。
負けたと思ったら、素直にそれを受け入れてくれると思う。
今頃はもはや負けを認めているかもしれない。
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