赤い流れ星3

side 美幸

「もうすぐ時間だな。
カズの奴、絶対ビックリするだろうな。」

「え?」

「だから。まさかペアルックなんて考えもしないだろうし、今回はどう考えても俺達の勝ちだろ?」

「そ、そうですか?」



シュウさん…その自信は一体どこから?
私は、なんか後悔してるよ。
周りの人達が私達を見て、笑ってるような気がして…
シュウさんだけなら良いんだよ。
アニメの柄だとはいえ、シュウさんが着たらオタクなイメージは全くないしかっこいいから。
問題は私だよ。
私が着たら、モロオタク。
それに、私は可愛くもなんともないから、みんな絶対不思議に思ってるよ。



「あ、そういえば、どっちが勝ったかは誰が決めるんだろう?」

「え?そういやそうだな。
でも、カズの顔見たらわかるんじゃないか?
あいつは顔に出やすいから、きっと悔しい顔すると思うんだ。
あ、そうだ!
夕食とカラオケ代をカズに出させようか?
いや、そんなことじゃ面白くないな。
なんか、ないかなぁ。」



シュウさん…そういうのを取らぬ狸のなんとやらって言うんですよ。
兄さん達、きっと、めちゃめちゃキメキメな格好で来ると思うんだ。
そしたら、私達の負けだと思うんだけど。



「あ、来た!」

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