赤い流れ星3
「美幸…それ、気に入ったのか?」
「え…?
あぁ、気に入ったっていうか……実はね…」
「とても綺麗でしょう?
それ、モルガナイトっていう石なんですよ。
恋愛運アップに良い石で、理想の相手に出会えるなんて言われてるんですよ。」
店員が、先程のブレスレットを包みながらそう教えてくれた。
「恋愛運に…そりゃあ良い!おまえにぴったりじゃないか。
よし、買ってやろう。」
「良いよ、こんな高いの…」
「何言ってんだ。
これでおまえに彼氏が出来るなら、十個だって二十個だって買ってやるぞ。
じゃあ、これも……」
そのペンダントを手に取った時、俺はその並びにあった同じデザインのものに目が停まった。
灰色がかった地味な色合いの石だが、柔らかな光沢がとても魅力的な石だ。
「これは…?」
「その石はムーンストーンです。
女性のお守りなんて言われる石ですが、その石も恋愛運アップにはとても良いですよ。」
「そうですか……じゃあ、これも…」
「兄さん、良いよ。
私、二つもいらない。」
「そうじゃない…これは……野々村さんに。
いつもお世話になってるからな。」
なぜ、そんなことを言ってしまったのかわからなかった。
……きっと、ついでだ。
今日の俺は、身近な人にプレゼントをしたい気分になっていて、それでつい野々村さんにも買ってしまっただけのことだろう。
「じゃ、これはおまえに預けとく。
いつか、野々村さんと会うことがあったら渡しとけ。」
店を出た俺は、包んでもらったペンダントを美幸に押し付けた。
「えっ、でも、多分、今度会うのはおじいさんの家に行く時だし、その時は兄さんも行くでしょ?」
「なに?おまえ、本当にまた大河内さんの所に遊びにいくつもりなのか?」
「だって、お土産渡さなきゃ…」
「あぁ……
まぁ、とにかくそれはおまえに預けておく。」
アクセサリーなんてものは、誕生日かせがまれた時にしかまず買わない。
それも、こんな安い物じゃないし、つきあってもいない野々村さんにそんなものを渡すのはどうにも照れ臭かった。
(なんで、あんなもの買ってしまったんだろうなぁ…?)
「え…?
あぁ、気に入ったっていうか……実はね…」
「とても綺麗でしょう?
それ、モルガナイトっていう石なんですよ。
恋愛運アップに良い石で、理想の相手に出会えるなんて言われてるんですよ。」
店員が、先程のブレスレットを包みながらそう教えてくれた。
「恋愛運に…そりゃあ良い!おまえにぴったりじゃないか。
よし、買ってやろう。」
「良いよ、こんな高いの…」
「何言ってんだ。
これでおまえに彼氏が出来るなら、十個だって二十個だって買ってやるぞ。
じゃあ、これも……」
そのペンダントを手に取った時、俺はその並びにあった同じデザインのものに目が停まった。
灰色がかった地味な色合いの石だが、柔らかな光沢がとても魅力的な石だ。
「これは…?」
「その石はムーンストーンです。
女性のお守りなんて言われる石ですが、その石も恋愛運アップにはとても良いですよ。」
「そうですか……じゃあ、これも…」
「兄さん、良いよ。
私、二つもいらない。」
「そうじゃない…これは……野々村さんに。
いつもお世話になってるからな。」
なぜ、そんなことを言ってしまったのかわからなかった。
……きっと、ついでだ。
今日の俺は、身近な人にプレゼントをしたい気分になっていて、それでつい野々村さんにも買ってしまっただけのことだろう。
「じゃ、これはおまえに預けとく。
いつか、野々村さんと会うことがあったら渡しとけ。」
店を出た俺は、包んでもらったペンダントを美幸に押し付けた。
「えっ、でも、多分、今度会うのはおじいさんの家に行く時だし、その時は兄さんも行くでしょ?」
「なに?おまえ、本当にまた大河内さんの所に遊びにいくつもりなのか?」
「だって、お土産渡さなきゃ…」
「あぁ……
まぁ、とにかくそれはおまえに預けておく。」
アクセサリーなんてものは、誕生日かせがまれた時にしかまず買わない。
それも、こんな安い物じゃないし、つきあってもいない野々村さんにそんなものを渡すのはどうにも照れ臭かった。
(なんで、あんなもの買ってしまったんだろうなぁ…?)