赤い流れ星3
家に帰り、野々村さんのことをマイケル達や美幸にも話そうかどうしようかと迷い…
結局、話すことは出来なかった。



なぜなら、野々村さんの気持ちがわからないからだ。
俺がプロポーズしてもどんな返事が返って来るかはわからない。



別に、今までのことを話すだけでも良いはずだが、それは出来なかった。
つまらないプライドが邪魔をしているのか…



確かにかっこ悪い話ではある。
酔った勢いで野々村さんに手を出し、子供まで作ってしまった。
後悔しているわけではない。
俺は野々村さんを愛している。
でも、そのことに気付いたのもつい最近だ。



どこがプレイボーイなんだ。
数多くの恋愛をしてきたはずなのに、このざまはなんだ。
すっかり自己嫌悪に陥っていた。



とにかく、今は野々村さんの回復を待つしかない。
少し元気になってから、これからの話をしよう。



(これから…)



やはり不安だった。
もしも、断られたら…
結婚したくないと言われたら…
いや、そんなことはない。
野々村さんは俺のことを好きだと言ってくれた。



(だけど、俺は彼女の告白を受け入れなかった…)



あれこれ考えて…
考える度に落ち込んで…
今夜はとても眠れそうになかった。
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