赤い流れ星3
「ねぇ、ところで家のことなんだけど…」

「家がどうかしたのか?」

「カズはこれからここに住むんだよね?」

「あぁ、そのつもりだが。」

「美幸ちゃんのことなんだけど、他人の僕たちと住んでて大丈夫かな?
今まではカズがいたから問題なかったけど、僕たちだけになっちゃうからね。
世間体が良くないかなって。」



全く、マイケルは日本人みたいに気が利くんだな。



「俺はお前たちのことは信用してる。」

「当たり前だよ。そんな心配はないけどさ、要するに世間体だけの話だよ。」

「なるほど。」



確かにまだ独身の美幸が、同じくま独身の二人の外国人と一緒に住んでるとなると、確かにおかしなことを言うヤツもいそうだ。



「じゃあ、近くにワンルームマンションでも…」

「あ、兄さん!」

「なんだ?」

「私ね、おじいさんの所に住ませてもらおうかと思うんだ。
つまり居候だね。」

「え?もう話したのか?」

「まだだけど、おじいさん、前からいつでもおいでって言ってくれてたし、あそこは広くて使ってない部屋もいっぱいあるし、お金持ちだから、私が来たくらいじゃ迷惑にもならないだろうし。」



美幸は妙に厚かましいところがある。
でも、確かに大河内さんに預ければ安心は安心だ。
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