赤い流れ星3




「本当にここでええのか?」

「はい、十分です。」



それから数日後、私と兄さんは、おじいさんの家に行った。
もちろん、おじいさんの返事はOK。
兄さんがおじいさんと予め話をしていてくれて、結局、私は三階の住み込みの家政婦さん達の部屋の一室を借りることになった。
おじいさんは、二階の客間をと言ってくれたんだけど、そこは、まるでホテルのスイートルームみたいに豪華だったから、兄さんが遠慮したんだ。



でも、家政婦さんの部屋もけっこう広いんだ。
なんたって、六畳二間だから。
しかも、お風呂とトイレまで付いている。
一階には温泉があるから、そこに入った方が広くて気持ちが良いとお爺さんは言っていた。



三階にはキッチンや洗面所もある。
朝はそこで家政婦さん達と食べるみたい。
夜はおじいさんがいたら、おじいさんと食べるのかな。
お弁当も家政婦さんが作ってくれるらしい。
思った通り、至れり尽くせりだね。



「いつから来るんじゃ?」

「はい、私はいつからでも。」

「何か必要なものがあったら、遠慮せず言いなさい。」



え、アニメを見たりゲームをする時のテレビでも良いのかな。
今、うちにあるのは小さくて迫力がないんだよね。



「荷物はこちらから運びますから。」

兄さんったら、余計なことを。
でも、ま、引っ越してから言えば良いか。
そしたら、兄さんにはわからないし。
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