赤い流れ星3
「今回は何日くらい居られるんですか?」

「今週いっぱいかな。
店があるからな。
まぁ、しっかりした奴がいるから心配はしてないが、俺目当てのお客さんも少なくは無いからな。」

「ホテルはどこに?」

「シュウの家に泊めてもらうことになってる。」

「そうなんですか。」



高坂さんは、シュウさんのお師匠さんらしいから、それは自然なことかもしれない。
でも、それを言ったら、青木さんは高坂さんのお子さんなんだから…



「あの…うちで良かったら、お泊まりくださいね。」

「え!そんな、新婚夫婦の家に泊まるなんて野暮なことは出来ないだろ。」

「いや、構いませんよ。
というか…あなたとは話したいこともたくさんありますから。」

「……ありがとう。
確かに俺もお前と話したい。
話したいことがたくさんある。
なんせ、何十年も離れてたんだもんな。」

「じゃあ、早速今夜から泊まって下さい。
野々村さん、良いですよね?」

「はい、もちろんです。」

「おい、その『野々村さん』っていうのはなんだ?
まさか、女房のことを苗字で呼んでるんじゃないだろうな。」

「あ……」

青木さんは、焦られている。



「す、すみません!私が『青木さん』って呼んでしまうから、その流れで…」

「何?お互いに、苗字でよびあってるのか!?」

高坂さんは、目を丸くされていた。
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